学術大会1日目の様子

いよいよ夏の到来を迎え途中雨も降る中、グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)に非常に多くの皆様にお集まりいただきました。そして7月15日(日)~16(月)の2日間に渡り、深くしっかりと学ぶことが出来ました。
1382名の皆様にご参加いただき、第11回日本在宅薬学会学術大会は盛会に終了しました。

プログラム内容

開会式

7月15日(日)9:00~9:10

会場
第1会場:10階 会議室1001~1003
演者
大会会長狹間研至(一般社団法人 日本在宅薬学会 理事長)

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大会会長講演

7月15日(日)9:10~10:10

会場
10階 会議室1001~1003
演題
在宅薬学の夜明け
演者
座長
橋田亨(神戸市立医療センター中央市民病院 院長補佐・薬剤部長)
演者
大会会長 狭間研至(一般社団法人 日本在宅薬学会 理事長)

大会会長 狭間研至(一般社団法人 日本在宅薬学会 理事長)
『在宅薬学の夜明け』

高齢化と少子化が同時に進行する我が国で、国民皆保険制度を堅持しうる世界最高長寿を維持するこ とは容易ではない。ただ、人口動態と疾病構造がどのように変化しつつあるのかということを考える と、その解決に向けた糸口がない。高度成長期時代に設計された社会保障システムの限界が見え始め たこともあり、2013 年に厚生労働省は「地域包括ケアシステム」という概念を呈示しました。 地域包括ケアシステムにおける医療が薬物治療の個別最適化であることを考えれば、薬局・薬剤 師が果たす役割はさらに重要になるはずです。 薬剤師が、薬を患者さんに渡すまでの仕事から、薬を服用した後の患者さんをチェックすることで前回処方の妥 当性を薬学的に評価し、次回の処方内容の適正化につなげるという医師との協働した薬物治療を行う 仕事にシフトすることの意義はきわめて大きく、その息吹は少しずつ、全国で見え始めています。薬剤 師は一体何をするのか、ということを考えた時に、入院・外来とは異なる在宅薬学のあり方を考える ことは重要になってきたと考えられるが、その実態はいまだ定まってはいない。本学会を主催するに あたり「在宅薬学」とも言うべき学問領域が夜明けを迎えているのではないかと考えを話されました。

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基調講演

7月15日(日)10:10~11:10

会場
10階 会議室1001~1003
演題
​オンライン診療の現状と未来、そしてオンライン服薬指導への道筋​
演者
座長
狹間研至(一般社団法人 日本在宅薬学会理事長)
演者
武藤真祐(医療法人社団鉄裕会 理事長/株式会社インテグリティ・ヘルスケア代表取締役会長)

武藤真祐(医療法人社団鉄裕会 理事長/株式会社インテグリティ・ヘルスケア代表取締役会長)
『オンライン診療の現状と未来、そしてオンライン服薬指導への道筋』

2018 年4 月、これまで、外来、入院、訪問診療の3 種類であった医療形態に、それらと組み合わせ て補完するオンライン診療が、第4の選択肢として加わりました。 オンライン診療は膨らむ高齢者医療需要に対する医療提供体制の構築や、生活習慣病の重症化予防、さらに、医療偏在 や医師の過重労働など、山積する地域医療の課題に対し、解決の一助になりうると考えています。 我々が開発したオンライン診療システム“YaDoc”はオンラインでの「モニタリング」「問診」「診察」 の機能を保有する。患者のデータを一元的に管理でき経時的に見ることが出 来る。そして診察が必要でも通院や訪問が難しい場合にはスマートフォンで自宅からでも診察をする ことが可能となります。 我々は福岡市医師会や福岡市および九州厚生局と、オンライン診療の在り方や安全性、有用性につい て検討・実証をしてきた。そこから、勤労世代の外来診療、通院困難高齢者の外来診療、在宅医療、 の大きく3 つのユースケースが明らかになりました。 さらに、政府や規制改革推進会議も後押しをしているオンライン服薬指導について 今後の方向性や我々の取り組みについてご講演されました。

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教育講演1

7月15日(日)17:00~18:00

会場
12階 会議室1202
演題
地域包括ケアに貢献する医療連携と薬剤師の責任
演者
座長
中嶋幹郎(長崎大学薬学部 教授)
演者
佐々木均(長崎大学病院 薬剤部長教授)

佐々木均(長崎大学病院 薬剤部長 教授)
『地域包括ケアに貢献する医療連携と薬剤師の責任』

地域包括ケアシステムの構築が進められているなかで薬局は、患者の状態の継続的な把握、服薬情報等に関する処方医へのフィードバック、残薬管理や処方変更の提案等を通じて、地域の医療提供体制に貢献することが期待されています。地域のプライマリ・ケアにおいて、いわゆる「薬剤師によるトリアージ」も必要です。また、在宅医療やアウトリーチ型健康サポートなど、薬局以外の場所での業務や積極的な地域活動への関わりも求められています。
医療連携ツールの整備、大学での多職種連携教育の強化を含め、多職種連携が拡大するとともに、ますます大きくなる薬剤師の役割と責任について講演していただきました。

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シンポジウム

シンポジウム1

7月15日(日)12:50~15:20

会場
10階 会議室1001~1003
演題
平成30年度診療報酬改定後の病院・薬局薬剤師 ~未来志向で考える薬剤師へのミチシルベ~
演者
オーガナイザー兼座長
岸本真(霧島市立医師会医療センター 副薬剤部長)
池喜章(株式会社あしたばファーマシー 取締役)
演者
中山智紀(厚生労働省 保険局 医療課 薬剤管理官)
道明雅代(一般社団法人大阪府薬剤師会 常務理事)
山村真一(一般社団法人保険薬局経営者連合会 会長)
川上純一(一般社団法人日本病院薬剤師会 副会長/浜松医科大学医学部附属病院 薬剤部教授・薬剤部長)
荒木隆一(一般社団法人日本病院薬剤師会/市立敦賀病院 薬剤部長)

中山智紀(厚生労働省 保険局 医療課 薬剤管理官)
『診療報酬の改定内容が意味する薬剤師に期待すること』

平成年代以降、医薬分業は順調に進みましたが、国民は薬局・薬剤師の価値を十分に感じとれていな いのではないでしょうか。それは平成27 年の規制改革会議での議論や、昨年11 月の行政事業レビュー での議論などに表れていると思います。薬局の薬剤師は調剤報酬に見合った価値をしっかり見える化 して、国民に示していくことが必要です。それは一部の薬剤師だけでなく、全薬剤師が自らのことと して認識し、総力をあげて取り組むべきことだと考えています。そうした厳しい状況の中で、平成 30 年度の調剤報酬改定がありました。この改定は、平成27 年の薬局ビジョンの方向性をさらに調剤 報酬に反映させた改定であったと考えています。実績を示していくことが何より大切です。また、診 療報酬全体の中では地域包括ケアシステムの構築、質の高い医療の実現などが柱となっており、この 中では益々、多職種の効果的な連携が求められるでしょう。このうち薬に関係する部分について円滑 に進めるためには、病院薬剤師の存在が大切になるのではないかと、講演していただきました
道明雅代(一般社団法人大阪府薬剤師会 常務理事)
『平成30年度診療報酬改定後の病院・薬局薬剤師 ~未来志向で考える薬剤師へのミチシルベ~』

平成27 年患者のための薬局ビジョンが公表されました。薬局の機能を服薬情報の一元的継続的把握 とそれに基づく薬学的管理指導、24 時間対応・在宅対応、医療機関等との連携、この3 本の柱を基 にかかりつけ薬剤師・薬局の推進が明記されました。この薬局ビジョンをもとに28 年の診療報酬改 定は大きなターニングポイントとなりました。今回の改定はそれを継続し、特に医薬品の適正使用や 減薬への薬剤師の取り組みについて更なる評価の見直しが行われました。薬剤師会の立場から考えま すと各薬局薬剤師がかかりつけ機能を持つためのサポートや健康サポート薬局になるためのサポート が必要になっていると思います。また、健康サポート薬局の届け出をされた薬局もどのようなサポー トができるかが今後の課題となります。また、薬局によってはフルスペックな薬局ばかりではないの で、どのように補ってなっていくか、そのためには、地域薬剤師会等がリードして多職種連携を行う ための方策も必要性があります。このような視点から薬剤師の未来を講演していただきました。
山村真一(一般社団法人保険薬局経営者連合会 会長)
『未来志向で考える薬局・薬剤師の道標』

我が国は今、人口減少、超高齢社会時代を迎え、社会保障の充実という観点から大変難しい問題を 抱えながら、国民皆保険制度の維持、活力ある健康長寿国家の実現を目指そうとしています。そのた めに国は、疾病構造の変化、医療ニーズの変化、医療技術の進歩等を踏まえ、病気になってからの対 応に注力するのではなく、国民の予防・健康に関する意識を高め、セルフケアを推進する方向に政策 の舵を切りました。 そのような時代の変化の中、私たち薬局の現場はどうなっているかといえば、こ の数年来、立て続けに起こった不祥事等により社会から大変厳しい逆風を受けています。しかし AI、IoT などの科学技術の進化、人口構造の変化、社会事情の 変化、国民の価値観の変化と、視点を変えて見てみれば、これから薬局・薬剤師の活躍の場は如何様にも広がっていくようにも見えます。 新たなる市場の誕生を見据え、 我々自らが薬局・薬剤師ならではのサービス提供を生み出し、薬局・薬剤師の道標になる必要があると講演されました。
川上純一(一般社団法人日本病院薬剤師会 副会長/浜松医科大学医学部附属病院 薬剤部教授・薬剤部長)
『平成30年度診療報酬改定後の病院・薬局薬剤師 ~未来志向で考える薬剤師へのミチシルベ~病院薬剤師会の立場から』

今回の平成30 年度診療報酬改定に向けた日病薬の取り組みとしては、自身が担当を始めた22 年度以降とほぼ同様であるが、中医協検証調査部会が実施する診療報酬改定の結果検証に係る特別調査への対応、日病薬が実施している病院薬剤部門の現状調査に基づく会独自のエビデンス作り、日病薬会員が公表した原著論文等に基づく要望事項の作成、日本薬学会を通じた医療技術に関する提案などの活動を行ないました。 今後は地域包括ケアシステムの構築に向けて、入院および外来医療の機能分化・強化の中で薬学専 門性を発揮すると共に、病診薬連携や医療・介護の地域連携に取り組む必要があります。また、これまで もチーム医療の中で我々が評価されてきた薬物治療や医薬品使用の質・安全性の向上を通じた患者医 療への貢献はさらに重要となります。そして、医療の効率化や適正化を通じた医療財政の観点からの今後 の医療を支える薬剤管理も喫緊の課題である。ポリファーマシーへの対応、ジェネリック・バイオシ ミラーの使用促進、フォーミュラリー管理、高額薬剤に関する最適使用の推進など、病院・診療所薬 剤師の果たすべき役割は大きさについて講演されました。
荒木隆一(一般社団法人日本病院薬剤師会/市立敦賀病院 薬剤部長)
『~未来志向で考える薬剤師へのミチシルベ~中小病院の立場から』

急激な人口の高齢化による疾病構造の変化を背景に、団塊の世代が全て後期高齢者となる2025 年問 題を見据えて、大きな社会保障改革が求められています。 その具体的な方法として、医療の分野から“地域医療構想”の策定が進み、また介護の分野から“地 域包括ケアシステム”の構築が推進されています。 地域医療構想と地域包括ケアシステムの関係は、相補的であり、一体的な運用が求められています。 そのためにも、医療と介護の連携は益々重要になります。 平成30 年度診療報酬改定は、これらの政策を後押しする改定だといわれています。 病院薬剤師は、自院の役割を踏まえ、医薬品適正使用のさらなる推進と関係医療機関や介護施設との 連携をより一層進めなければなりません。一方、保険薬局との関係においては、在宅薬物療法の連携 拠点や後方支援としての役割も求められています。 シームレスな薬物治療を実現し、地域全体で薬物療法の質を高めるため、薬剤師に何が求められるか、 何が出来るのかを、講演されました。

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シンポジウム2

7月15日(日)12:50~15:20

会場
10階 会議室1009
演題
介護保険が使えない!誰がケアをマネジメントするのか?〜家族に過度な負担がかからないために〜
演者
オーガナイザー兼座長
山浦剛(株式会社コーナン薬局 企画推進部 部長)
座長
岡田忠(医療法人 千里丘協立診療所 事務長)
演者
今村育男(医療法人 千里丘協立診療所 理事長)
奥村慶雄(地域相談支援センター・フレンズ 管理者)
須崎宏子(ファインメディコム株式会社 在宅推進部担当部長)
山浦剛(株式会社コーナン薬局 企画推進部 部長)

今村育男(医療法人 千里丘協立診療所 理事長)
『医師の立場で考える生活環境を整えるために必要なこと』

医師が感じる障害者医療の特徴としては個々の患者さんの個性が強いです。同じ病態の患者さんが少なく、同一疾患の患者さんで共有できる部分の比率が小さく、個人の個別特徴の部分が大きいです。また、家族との関係に注意が必要です。小児障害者の母親は母親としての機能の故、精神の中に当該小児の占有する割合が大きく、対応の仕方について重視する必要です。また、患者さんへの踏み込みの程度にも保護者との関係に重点を置く必要があります。しかし、症状の発現が曖昧なほど、意識水準が低い患者さんほど本人の自覚症状が捉えにくく、補助診断に頼る傾向が強いです。医療者はリスクを踏む際、この程度は保護者との信頼関係に依存します。信頼関係が深いほど、踏み込みは大きくなり、リスクはあるものの医療の効率は良くなります。障害者医療での環境づくりの重要性と、治療者と保護者・患児の信頼関係の作り方について講演していただきました。
奥村慶雄(地域相談支援センター・フレンズ 管理者)
『2018年トリプル改定にみる介護保険が使えない人のケアマネジメント』

今次2018 年4 月の診療報酬、介護報酬、加えて障害サービス報酬の同時改定は、2025 年あるいは2040 年に向けた制度の一体運用をめざした総合的な改定とみます。これまで、介護保険を筆頭とした介護を必要とする人への支援は医療機関等もその対応については一定の理解とのもとで定着してきました。だが、生活困窮者世帯などへの生活援助については、医療関係者がその身体的状況を踏まえて、障害福祉制度と児童福祉制度の仕組みを理解して積極的に活用するソーシャルワーカーとしての力量を持たねばならないことを痛感してきました。
三つの制度に共通する報酬の理解と、課題へのアプローチについて講演していただきました。
須崎宏子(ファインメディコム株式会社 在宅推進部担当部長)
『「精神疾患・発達障害のこどもたちとともに」~わたしたちにできること~』

近年、小児の在宅支援の必要性が大きく取り上げられることが多いが、精神疾患や、発達障害のこどもたちの在宅支援は取り残されがちです。 精神疾患や、発達障害のこどもたちとの生活は、家族の24 時間の献身的な介護により成り立っていることが多いです。家族が日常生活に支障をきたしていることもあまり知られていないです。また、常に服薬の決断をする保護者は苦悩しています。そんなこどもたちに対する薬剤師による在宅支援は患児のみならず、その保護者にとっても大きな支援となります。精神疾患や発達障害のこどもたちへの理解と社会的支援や、生活支援などの問題解決をするための活用に期待する症例について講演していただきました。
山浦剛(株式会社コーナン薬局 企画推進部 部長)
『介護保険が使えない!~若年末期がん患者~』

薬局に勤務していて、在宅訪問の依頼を受けた際に、介護保険が使えないと聞いた時に、医療保険、「在宅患者訪問薬剤管理指導」で介入するという事を考え、訪問の準備を開始するのは当然です。ただ実際に介護保険が使えないというのは、介護認定されていない方もいますが、認定される条件にないという方が存在すると考える機会は少ないです。
2000 年4 月からスタートした公的介護保険制度は、65 歳未満でも特定疾病に該当すれば介護認定を受ける事が出来ますが、この対象は40 歳からです。また20 歳未満の場合は小児慢性特定疾患の対象であれば、日常生活用具購入に対する支援が用意されていますが、20 歳から39 歳の末期がん患者には支援がない状態です。近年、いくつかの自治体で在宅サービス利用料の一部助成を行っている所はまだ少数です。
患者、家族に精神的・経済的・身体的負担を軽減するために、出来た事、出来なかった事について講演していただきました。

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シンポジウム3

7月15日(日)12:50~15:20

会場
12階 特別会議場
演題
薬局での店頭対応と健康サポート機能について
演者
オーガナイザー兼座長
神谷政幸(有限会社ドラッグストアー・カミヤ 代表取締役)
奥谷将一(シグマ薬品株式会社 代表取締役)
演者
勝山佳菜子(厚生労働省 医薬・生活衛生局 総務課 課長補佐)
堀美智子(医薬情報研究所/株式会社エス・アイ・シー)
長島雄一(日本調剤薬局株式会社 東京第一支店 薬剤一課)
角間英子(株式会社角間薬局 カドマ南薬局)
鏑城正則(株式会社アポロン 代表取締役)
堀口道子(株式会社ココカラファイン 調剤事業部 事業推進チーム 医療連携・健康サポート薬局担当)

勝山佳菜子(厚生労働省 医薬・生活衛生局 総務課 課長補佐)
『健康サポート薬局に期待される役割』

 厚生労働省は、平成27 年10 月に、「患者のための薬局ビジョン」を策定・公表し、患者・住民にとっ て真に必要な薬局の機能を「かかりつけ薬剤師・薬局の基本的な機能」として示しました。また、平成28 年10 月より、地域住民による主体的な健康の維持・増進を支援する機能(健康サポート機能)を備えた薬局が「健康サポート薬局」として届出・公表できることとしました。 現在、健康サポート薬局の届出・公表が開始して1 年半以上が経過し、約1000 件の薬局が基準を 満たす薬局として届出を行い、地域住民や患者のために様々な取組を開始しています。その一方で、 こうした薬局の取組や地域における薬局・薬剤師の役割について、住民や患者、そして他職種に十分 理解されていないという指摘もあります。本シンポジウムにおいては、地域の薬局とそこで働く薬剤 師が、地域包括ケアシステムの中でその専門性を活かしながらどのような役割を果たすことができる のか、今なにをしなければいけないのか、また、地域の中で薬局・薬剤師の役割や機能を周知するた めにどのような取組が必要なのか、行政に寄せられる国民、他職種からの意見等について講演されました。
長島雄一(日本調剤薬局株式会社 東京第一支店 薬剤一課)
『日本調剤が目指す健康サポート機能と薬剤師・栄養管理士による店頭活動』

日本調剤では健康サポート薬局は、「地域包括ケアシステム」における地域の中核的な存在となる 薬局と考えています。重症化予防や健康増進活動を行っていく他、地域住民及び関係者にとって「自分 たちの地域には日本調剤の薬局がある」と思ってもらえる存在になることが必要であると考えています。 日本調剤では「健康チェックステーション」というスペース並びに サービスの開発に取り組んでいます。 また簡易血液検査により、HbA1c や中性脂肪などの値を測ること でより、自身の健康状態への気付きを得られる機会も提供しています。生活習慣病予防などにおいて運 動や食事の重要性が注目されているなか、日本調剤では、管理栄養士の登用も進めています。 薬局外での活動として、各地の地域包括ケアセンターや社会福祉協議会などが主催するイベン ト等に出向き、薬局外での測定会や薬剤師・管理栄養士による一般の方向けの講演会や相談会も行っ ているなど、具体的なサービスの紹介について講演されました。
角間英子(株式会社角間薬局 カドマ南薬局)
『薬局での店頭対応と健康サポート機能について』

長野県木曽郡木曽町はいわゆる中山間地域であり、近隣には薬局の無い 村もあり、年々減少する人口と高い高齢化率、病院は県立木曽病院のみという大変厳しい条件の中、 医療・介護に携わる職種は少数精鋭で頑張っています。  長野県木曽郡内の10 軒の薬局は、全てが地域に根差した「かかりつけ薬局」として、木曽地域を支えて います。木曽薬剤師会の活動や地域に特徴的な業務についてご紹介いたしました。これを踏まえ、角間先生の薬局(カドマ南薬局)における保険調剤時の対応、セルフメディケーションの支援、多職種連携、 心に残るできごとについて健康サポート機能と関連付けて講演されました。
鏑城正則(株式会社アポロン 代表取締役)
『これからどうする未取得の健康サポート薬局』

株式会社アポロンは、東京都府中市に地域に根ざした薬局として在宅訪問に力を入れて3 店舗経営 しているが、健康サポート薬局を取得していません。現在、何故取得していないのかを取得していない 立場から述べ、地域住民に対してどの様に健康をサポートしているのかを述べました。健康サポート薬局、 かかりつけ薬剤師の認知率を含めて地域住民は、どんな事項を薬局に期待しているのか、どんな要望 があるのかを述べ、薬局は、その期待にどう応えているのかを発表しました。 以上の事項、平成27 年9 月健康情報拠点薬局のあり方に関する検討会の『健康サポート薬局のあ り方について』平成27 年10 月厚生労働省の『患者のための薬局ビジョン~「門前」から「かかりつ け」、そして「地域」へ~』を踏まえてこれからの薬局の取り組みや方向性等について述べました。また、 薬剤師は、現在おかれている薬局の環境、立場をどう捉えてどう対応していくべきかについて講演されました。
堀口道子(株式会社ココカラファイン 調剤事業部 事業推進チーム 医療連携・健康サポート薬局担当)
『ヘルスケアネットワークの構築~地域住民・医療従事者のお役に立つ為に~』

ココカラファインでは、病気を未然に防ぎ、体調を整える「care」、病気を克服するための「cure」、 より快適に過ごす為の「fine」をサポートしていくことをキーワードに、薬剤師を始め、登録販売者、 管理栄養士、看護師、ケアマネジャーなどの専門家がそれぞれの立場で、患者様・お客様・地域の方々 をサポートする為のネットワークづくり「地域のヘルスケアネットワークつくり」を進めています。 このような活動の中から、店頭での健康に関する啓発活動、「糖尿病サポーター」 の活動を通じて、医療機関への受診勧奨・重症化予防に繋がった事例について講演されました。

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シンポジウム4

7月15日(日)15:50~18:20

会場
10階 会議室1001~1003
演題
同職種連携? 阪神間での保険薬局・病院薬局 薬剤師の連携について考える(薬薬連携)
演者
オーガナイザー兼座長
吉田道生(有限会社らくじゅ薬局 代表取締役)
座長
畑世剛(らくらくファーマシー 代表取締役)
演者
日比高志(株式会社グッドプランニング 南五葉さくら薬局)
宮森勇昌(ティエス調剤薬局 惣山店)
小塚ひとみ(そらまめ薬局)
大音三枝子(神戸市立医療センター中央市民病院 薬剤部 主査)
岸雄一(医療法人嘉健会 思温病院 薬剤部 部長)
宮川裕子(国家公務員共済組合連合会 六甲病院)

日比高志(株式会社グッドプランニング 南五葉さくら薬局)
『薬薬連携に期待すること(保険薬局の視点より)』

薬薬連携が叫ばれて久しいが、未だ進んでいるとは言い難い状況です。今回は日頃保険薬局で勤務 して感じていること、また神戸市薬剤師会で過去に取り組みをしたことなどを併せてご報告しました。 その後、保険薬局として入院時にどのような情報を提供すれば良いのか、また退院時にどのような情 報が欲しいのか、私見を述べさせてもらった後、本当に薬薬連携が必要なのかと、講演されました。
宮森勇昌(ティエス調剤薬局 惣山店)
『薬-薬連携の様々な形~きっかけは病院薬剤師による薬物乱用防止教室~』

病院薬剤師と薬局薬剤師の連携は、実効性ある地域包括ケアシステムの構築において核になる機能です。そして地域包括ケアシス テムにおける薬剤師の在宅訪問業務に焦点を当てた全国調査の結果では、薬局薬剤師と病院薬剤師の 専門性に関する情報交換として、約90%以上が「情報交換していない」という現状が昨年の段階で は明らかとなっています。  そんな中、今年の1 月に薬薬連携の様々な形として、病院薬剤師が麻薬教育認定薬剤師の取得を機 に薬局薬剤師と協同して学校薬剤師の業務である薬物乱用防止教室を地域の小学校にて開催しました。  今回の診療報酬改定から読み取れるべく、「患者のための薬局ビジョン」の実現に向けた動き。こ れは正に、「薬薬連携」が発揮されなければ薬物治療を担う薬剤師は必要ない存在となり得る可能性 がある。地域の患者さんを裏切らぬよう、危機感を持ちつつ、今回オール薬剤師で考えて行きたい、と講演されました。
小塚ひとみ(そらまめ薬局)
『自宅療養を支えるための薬局薬剤師の役割』

在宅療養に多職種連携の重要性が指摘されています。本講演では自宅での療養を支えるため には、多職種の連携、病院との連携が非常に重要であり、病院退院に際し、自宅療養にスムーズに移 行するための薬剤師の役割について、その手法、結果、考察を交えて講演されました。
大音三枝子(神戸市立医療センター中央市民病院 薬剤部 主査)
『病院の緩和ケアチームから在宅医療へ繋ぐ薬薬連携』

神戸市立医療センター中央市民病院(当院)では、転院患者の薬物療法を的確に繋ぐため、入院前 からの薬物療法の変化や副作用歴などを薬剤情報提供書にまとめ転院先の施設に情報提供しており、 高い評価を得ています。 そこで、在宅訪問を担当する薬局に対して患者情報をシームレスに繋ぐことを 目的に、2017 年8 月から終末期在宅療養患者の薬剤情報提供書の運用を開始しました。  当院緩和ケアチームが介入した患者の転帰としては、在宅療養、外来通院、転院、死亡退院および 入院中の5 つに分けられ、在宅に至った患者の半数以上で医療用麻薬が処方されていた。薬剤情報提 供書に疼痛コントロールにおける薬剤選択の経緯や今後の薬剤調節に関するアセスメントを記載し、 フォローアップが必要な事項を引き継ぐことで、質の高い緩和ケアに繋ぐことが可能になりました。  今回の薬剤情報提供は主に病院から薬局への方向であるため、双方向の情報共有が望まれます。より 強固な薬薬連携の展開に向け、薬剤情報提供書のさらなる活用を検討について講演されました。
岸雄一(医療法人嘉健会 思温病院 薬剤部 部長)
『薬薬連携の重要性を考える~退院時共同指導の実施に向けて~』

思温病院は地域包括ケア病床60 床を有するケアミックス型の病院です。  地域包括ケア病棟では、在宅復帰支援を目指した患者が多く入院している。在宅に復帰してもらう 為には、在宅での薬物療法が退院に向けて重要なポイントになってきます。  その為、退院時共同指導をどう実施するのか模索してきた。しかし、退院が決定するタイミングと 実際の退院日までの期間が短い患者が多く、中々思うような結果が出せずにます。  2017 年3 月には、厚生労働省が「地域包括ケアシステムにおいて薬剤師・薬局が参画している好 事例集」をまとめている。その内容は、地域ケア会議への参画、多職種連携、薬薬連携などの事例が 紹介されている。気になるのは会議や多職種連携の事例数に比べて、薬薬連携の事例数が少ない事で ある。薬剤師・薬局の好事例にもかかわらず、です。これは思温病院のみならず、薬薬連携や退院時共 同指導が進んでいない為では無いだろうか、と考えます。本シンポジウムではの思温病院の事例を紹介し、参加者とより良い薬薬連携・退院時共同指導の実施方法について講演されました。
宮川裕子(国家公務員共済組合連合会 六甲病院)
『国家公務員共済組合連合会六甲病院における薬薬連携の取り組み』

平成20 年度から、各都道府県において「シームレスな医療サービスの提供体制」が整備されてき ており、「地域医療連携」として病院や診療所、訪問看護ステーション、保険薬局、老人保健施設等 が患者を中心とするネットワークが構築されています。その中で、病院・診療所の薬剤師(以下、病院 薬剤師)が入院、外来を通して保険薬局の薬剤師(以下、薬局薬剤師)とどのような形で連携(薬薬 連携)するのかについては各地で様々なトライアルが行われてきている。  国家公務員共済組合連合会六甲病院(以下当院)では「安全・安心できる環境下で継続的 に薬物療法を提供出来ること」をキーワードに、「建物」の垣根を越えた薬薬連携の取り組みを行っ てきた。当院は中小病院で、外来は内科・外科・整形外科・緩和ケア内科を中心とした7 つの診療科 があり院外処方を行っています。 本シンポジウムでは薬薬連携に関する当院の取り組みについて講演されました。

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シンポジウム5

7月15日(日)15:50~18:20

会場
10階 会議室1009
演題
薬物治療の幅を広げるための漢方薬処方提案~漢方薬は本当に効果があるのか~
演者
オーガナイザー兼座長
藤永智也(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
狭間紀代(ファルメディコ株式会社 代表取締役会長)
演者
木平健治(日本病院薬剤師会 会長)
中島正光(広島国際大学薬学部 生薬漢方診療学 教授)
中西美那子(合同会社クオ・ライフ・ナカヤリョウセイ堂薬局 代表社員)
原田祐希(株式会社中川調剤薬局)
武川利信(大津屋薬局 代表取締役)
宮田俊男(医療法人社団DEN みいクリニック 理事長/株式会社Medical Compass 代表取締役社長/厚生労働省参与/特定非営利活動法人 日本医療政策機構 理事/大阪大学産学共創本部 特任教授)

木平健治(日本病院薬剤師会 会長)
『私と漢方薬との関わりと期待』

薬剤師の最初の認定制度は確か平成13 年に発足させた漢方薬・生薬認定薬剤師制度に始まった「漢方薬認定薬剤師」だったと思います。
一方、医学領域では「医学教育モデル・コア・カリキュラム」(平成13 年)の一般目標「診療に必要な薬物治療の基本原理(薬理作用、副作用)を学ぶ」の到達目標に「和漢薬を概説できる」が記載され、以来、全大学の医学教育カリキュラムに組み込まれ、平成20 年度には68 大学で漢方医学を8コマ以上必須としているとも言われています。
広島大学病院でも、平成19 年に総合診療科に漢方外来を開設して、他科との連携にて西洋医学的診断を行った後に東洋医学的診断法(脈診・腹診・舌診など)を取り入れて漢方薬を処方し治療を行ってきました。その後、現在では「漢方治療センター」として発展してきています。
臨床において、漢方製剤が多く用いられるようになってきていることと今後の期待について講演していただきました。
中島正光(広島国際大学薬学部 生薬漢方診療学 教授)
『漢方の有用性を高めるための薬能を考えた漢方薬処方』

漢方の有用性がより広く知られ、漢方薬処方頻度が増加し、漢方を実践できる薬剤師・医師の需要が高まっています。また、生薬含有の有効成分が創薬シードとして期待されるだけでなく、新たな漢方薬の活用方法と薬効の発見、質の高い臨床データの報告があり、さらに漢方が注目されています。それだけでなく、テレビコマーシャルなどにより身近に感じるようになりました。そして、医学部のコアカリキュラムにも漢方が含まれるようになり、漢方の臨床薬学教育、臨床医学教育も益々盛んになっています。
そのような中、漢方の知識、漢方薬処方は、在宅医療、かかりつけ薬剤師、セルフメディケーションなどに携わる薬剤師においても、重要性はさらに増していると考えています。
漢方の実践をはじめようとする薬剤師、医師に対して、薬物治療の幅を広げるための一つの漢方薬処方提案としての薬能を考えた治療について講演していただきました。
中西美那子(合同会社クオ・ライフ・ナカヤリョウセイ堂薬局 代表社員)
『店頭から始める漢方相談~漢方提案から減薬つながった症例~』

長期間飲んでこられたお薬を少しでも減らしたい、どんなお薬を試しても効果がないなど様々なお悩みを持った患者さまと店頭でお話を聴きながら、漢方薬を提案することで減薬につながった例について講演していただきました。
原田祐希(株式会社中川調剤薬局)
『漢方薬の販売経験から薬局薬剤師と漢方薬の関わりを考える』

本邦において、漢方薬は医療用医薬品としてだけではなく、同様の処方で一般用医薬品としても販売されており、地域住民がより安全に、かつ、効果的に漢方薬を使用するためには、専門的に学んでいる薬剤師が体質や症状などから適切な薬剤の選択に積極的に関与すべきと考えています。
実際に演者自身の体調不良の際に漢方薬を購入して服用する経験や数例ではあるものの漢方薬の販売を経験しました。その経験と漢方薬の適正使用について講演していただきました。
武川利信(大津屋薬局 代表取締役)
『便秘の漢方的アプローチを考え直す。「大建中湯等について」』

便秘は高齢になると男女問わず多くの方々が便秘に悩んでいます。厚生労働省の平成25 年度の国民生活基礎調査では、日本の便秘人口は476 万人もの方々が便秘症状を訴えております。
しかし、セルフメデュケア商品の市場規模が300 億円程であり、膨大な便秘関連市場を考えれば、もっと多くの方々が便秘であり、便秘になっても自覚症状が無いと考えます。
便秘解消には色々なアプローチがあり、大建中湯など論文などを含めた便秘のQOL における漢方の有効性について講演していただきました。
宮田俊男(医療法人社団DEN みいクリニック 理事長/株式会社Medical Compass 代表取締役社長/厚生労働省参与/特定非営利活動法人 日本医療政策機構 理事/大阪大学産学共創本部 特任教授)
『漢方薬への想い、ビッグデータを持つ漢方薬』

みいクリニックでは漢方薬に精通する薬剤師と医師がチームを形成し、患者の一人一人に合わせた漢方薬処方を公的保険適用のもと、実施しています。漢方薬外来を行なっているクリニックの多くが自費診療で、現状、日本において漢方医の育成環境は整っておらず、レベルも外科専門医や内科専門医のような一定の担保はなく、みいクリニックでも患者さんからどこにいけば費用負担も軽く、ちゃんとした漢方薬の処方を受けられるのか相談がありました。健康長寿社会を推進していくうえで、ビッグデータを持つ漢方薬への想いについて講演していただきました。

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スイーツ・ランチョンセミナー

ランチョンセミナー1

7月15日(日)11:30~12:30

会場
10階 会議室1001~1003
演題
在宅医療に薬剤師の専門性を活かす~薬剤師の職能からみた在宅医療の実態~
演者
座長
橋田亨(神戸市立医療センター中央市民病院 院長補佐・薬剤部長)
講師
杉浦伸一(同志社女子大学 薬学部 教授)
共催
ニプロ株式会社

杉浦伸一(同志社女子大学 薬学部 教授)
『在宅医療に薬剤師の専門性を活かす~薬剤師の職能からみた在宅医療の実態~』

薬剤師業務の在宅医療へのシフトは1989 年のゴールドプランに端を発しています。当時12%であった分業率は約70% に達し、インフラとしての薬局が整備されました。また、ジェネリック薬品の推進を図ることで調剤関連費の増加を相殺するという医療政策がなされました。さらに、医療法における薬 剤師の明文化や、薬局及び居宅を医療提供の場としたことは、不足する医療提供体制の法的整備であり、薬学部6 年制への移行も、非侵襲的な医業を薬剤師に移行するための準備に過ぎない。このように在宅医療の政策は、機能する薬剤師への期待であり役割を果たせなければ必要とされなくなること を忘れてはなりません。医療提供体制について京都府内を比較すると在宅患者訪問薬剤管理指導届出施設件数は、京田辺市は京都市内の75%(10 万人あたり)しか存在しません。また、調剤薬局における処方箋(136,213 人)の実態調査では、高齢者の安全な薬物療法ガイドラインで特に注意すべきとされる処方が多く検索されました。 今回の講演では、ベンゾジアゼピン系薬剤の処方の実態や、認知症患者に対するBPSD(行動・心理 症状)治療薬の処方状況等も含めて講演されました。

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ランチョンセミナー2

7月15日(日)11:30~12:30

会場
10階 会議室1009
演題
2018年改定を踏まえて2040年に向けた薬局・薬剤師の役割~今日から実践したいこと~
演者
座長
島田光明(株式会社ファーコス 代表取締役社長)
講師
大澤光司(一般社団法人 全国薬剤師・在宅療養支援連絡会 会長/一般社団法人 栃木県薬剤師会 会長/株式会社 メディカルグリーン 代表取締役社長)
共催
日本ケミファ株式会社

大澤光司(一般社団法人 全国薬剤師・在宅療養支援連絡会 会長/一般社団法人 栃木県薬剤師会 会長/株式会社 メディカルグリーン 代表取締役社長)
『2018年改定を踏まえて2040年に向けた薬局・薬剤師の役割~今日から実践したいこと~』

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は2018 年1 月12 日、「日本の世帯数の将来推計」を発表しました。それによると2040 年には高齢者世帯の40%が一人暮らしとなります。身近に頼る人がいない高齢者の増加は社会制度にも大きな影響を与えそうです。その様な超高齢社会を迎えた日本において、医療スタッフが連携する、チームによる在宅医療の推進、介護職や地域住民とも協働する地域包括ケアシステムを構築する事は、医療介護を支える上で大変重要と考えらえています。そんな中で、薬剤師もチームの一員として、積極的に在宅業務に取り組む事が重要です。2018 年4 月の調剤報酬改定では、それまでの「基準調剤加算」が廃止され「地域連携体制加算」が創設されました。
ポリファーマシーの現状等を踏まえながら、2040 年に向けた薬剤師・薬局の役割から、今日から実践できるポイントについて講演していただきました。

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ランチョンセミナー3

7月15日(日)11:30~12:30

会場
10階 1008
演題
抗がん剤の支持療法に調剤薬局と病院薬剤師が取り組みたいこと ~抗がん剤の皮膚障害対策を例に~
演者
座長
木村健(兵庫医科大学病院 薬学部 薬剤部長)
講師
佐藤淳也(静岡県立がんセンター 薬学部)
共催
日本化薬株式会社

佐藤淳也(静岡県立がんセンター 薬学部)
『抗がん剤の支持療法に調剤薬局と病院薬剤師が取り組みたいこと ~抗がん剤の皮膚障害対策を例に~』

マルチキナーゼ阻害薬などの抗がん剤の副作用としては、皮膚障害が高頻度に発生します。皮膚障害への対策としては、外用保湿剤(ヘパリン類似物質や尿素含有製剤)の塗布が重要ですが、その使用量には個人差が大きく、使用意欲であるアドヒアランスが低い患者も少なくありません。演者の調査では、外用剤のアドヒアランス不良に関連する因子としては、就労や症状発現の有無を認めています。就労を有している患者では、外用剤の使用機会の低下やベタツキ感を嫌うためか、アドヒアランスが不良であることが予想されます。本セミナーでは、皮膚障害の背景やその対策に関するエビデンスの紹介、アドヒアランス向上に向けた患者指導の要点など、院内外の薬剤師が共に取り組みたい内容について講演していただきました。

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ランチョンセミナー4

7月15日(日)11:30~12:30

会場
12階 特別会議場
演題
在宅医療での薬薬連携の重要性 ~診療所薬剤師として経験を通じて~
演者
座長
辻本勉(兵庫県立尼崎総合医療センター 薬剤部 部長)
講師
今城宏文(ドクターゴン鎌倉診療所)
共催
株式会社大塚製薬工場

今城宏文(ドクターゴン鎌倉診療所)
『在宅医療での薬薬連携の重要性 ~診療所薬剤師として経験を通じて~』

現在日本は高齢化率27.3%の超高齢者社会を迎えた。2042 年まで高齢者率の増加が予測されており、死亡者数も増加すると推計されています。 高齢者の増加に伴い、在宅医療の需要も今後増加していくと考えられ、2025 年には在宅医療が必要な患者は29 万人と推定されています。 在宅医療では患者のほとんどが薬物治療を必要としている。薬剤が存在する環境は薬剤師の職能が必須であり、在宅医療での多職種連携には薬剤師の存在が必要不可欠です。 本セミナーでは今城先生が取り組んだ、PBPM の導入や処方設計支援、診察同行、退院前カンファレンスへの参加、薬局薬剤師、病院薬剤師との連携強化について、今城先生が必要と考えた連携と実際に取り組んだ薬薬連携について講演されました。

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ランチョンセミナー5

7月15日(日)11:30~12:30

会場
12階 会議室1202
演題
楽しく学ぼう!在宅でよくみられる皮膚疾患 ~皮膚科は地味だが役に立つ~
演者
座長
狭間研至(一般社団法人日本在宅薬学会 理事長)
講師
袋秀平(ふくろ皮膚科クリニック 院長)
共催
マルホ株式会社

袋秀平(ふくろ皮膚科クリニック 院長)
『楽しく学ぼう!在宅でよくみられる皮膚疾患 ~皮膚科は地味だが役に立つ~』

日本臨床皮膚科医会の調査によれば、在宅療養者の70%以上は何らかの皮膚疾患を有しています。東京都在宅医療実態調査のデータでは、在宅主治医が連携を必要と感じている診療科の第1 位は歯科ですが皮膚科は第2 位となっており、皮膚疾患への対処が在宅で問題になっていることは明白です。演者は1999 年の開業後間もなく在宅医療を開始し、最近14 年間では481 名、のべ2039 回の診療を行い、主訴を調べると40%以上が褥瘡で、湿疹皮膚炎、真菌症がそのあとに続いています。本セミナーでは①褥瘡②湿疹・皮膚炎③真菌症④疥癬⑤帯状疱疹⑥フットケアの治療について講義していただきました。

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スイーツセミナー

7月15日(日)15:50~18:20

会場
12階 特別会議場
演題
調剤薬局と病院薬剤部におけるパートナー(非薬剤師)の導入と活用の実際
演者
オーガナイザー
長井晴教(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
座長
狭間研至(一般社団法人日本在宅薬学会 理事長)
講師
赤羽根秀宣(中外合同法律事務所)
前原理佳(有限会社はらから 社長)
池田和之(奈良県立医科大学附属病院 薬剤部)
狭間研至(一般社団法人日本在宅薬学会 理事長)
共催
第一三共エスファ株式会社

赤羽根秀宣(中外合同法律事務所)
『法律からみる薬剤師の本質的業務~薬局のコンプライアンスとガバナンス~』

平成26 年6 月、薬剤師法第25 条の2 が改正され、薬剤師が調剤した際の情報提供義務に加えて「必 要な薬学的知見に基づく指導」義務が追加された。この指導義務が加わったことにより、薬剤師は、 今まで以上に患者毎に個別の指導が要求されている。また、平成27 年10 月には、厚生労働省から「患 者のための薬局ビジョン」が示され、「対物業務から対人業務へ」という方向性が示され、薬剤師の 業務は大きく変わってきています。
平成30 年の調剤報酬改定でも、そのような変 化が感じられるのではないだろうか。これは、薬剤師の対物業務への責任がなくなることを意味する のではなく、対物業務にかかる業務負担割合の減少を示すものであり、従前通り、対物業務も薬剤師 に責任があるが、薬剤師の業務に対人業務が増えることで、薬剤師の業務負担が増加することは想定 される。そのため、薬剤師業務においても、機械や非薬剤師の活用を考えていく必要があります。 本セミナーでは、薬剤師の本質的業務を平成30 年の調剤報酬改定も踏まえ て法的な視点から整理し、また薬局におけるコンプラインス、ガバナンスについて講演されました。
前原理佳(有限会社はらから 社長)
『パートナー制度の導入から学ぶ、当薬局での薬剤師のあるべきようは』

外来業務と並行して行ってきた在宅業務は、常に医師や他職種スタッフと連携し、患者さまに携わる ことのできる薬剤師としてより気づきの多い業務です。今年の2 月に小児科在宅の依頼があり、断 ることなく訪問を始めることができ、当薬局を選んでいただけたことは、薬剤師の大きな自信となり 職の幸せを実感するものである。3 年前の平成27 年時点では施設在宅数が100 床を超え、薬剤師の 業務量はピークに達し、当薬局も例外なく疲弊の時期が続いていました。
そこで、今まで手探りで行ってきた施設在宅業務をはじめ、すべて の業務を見直すため、パートナー制度の導入、業務改善に取り組むこととしました。 本セミナーではパートナー制度の導入、業務改善に取り組むことで、薬剤師や薬局経営に起こった変化について公演されました。
池田和之(奈良県立医科大学附属病院 薬剤部)
『当院における薬剤取り揃え業務の現状~「取り揃えリスト」用いた医薬品の取り揃え~』

在宅医療や病棟薬剤業務の実施など薬剤師の業務の広がりとともに、病院や薬局などでは薬剤師の 不足が叫ばれています。一方、医療現場ではICT やロボットの活用も進み、種々の作業が「人から機械」 に移行しつつある。特に近年では各種自動化が進み、薬袋の作成や薬剤情報提供書の発行をはじめと した帳票の発行は、コンピュータの利用が不可欠と言っても過言ではない環境にある。  この医療現場におけるICT の利活用の一環として、平成19 年5 月に「取り揃えリスト」を用いた 医薬品の取り揃えを開始しました。この「取り揃えリスト」とは、処方箋による計数による調剤において、 医薬品の取り揃えを行う際にのみ使用するリストで、医薬品の取り揃え間違いを防止することを目的 に、取り揃えに必要な情報のみを表示している帳票です。 本セミナーではこの「取り揃えリスト」の運用事例や、今後、医療現場においてもICT やロボットの 活用はさらに進むと思われる中で薬剤師が、これら技術をどのように用い他職種と協働すべきかについて、講演されました。
狭間研至(一般社団法人日本在宅薬学会 理事長)
『「パートナー」はいわゆる「テクニシャン」ではない~法的・実務的・心理的な3つの違い~』

本会で定めた「パートナー」制度は、おかげさまで色々なところから注目をいただくようになってき ました。薬局の経営者として、薬剤師の労務管理とともに薬局の採算性にも悩んできた私にとって、五里 霧中の環境下、七転八倒してきたなかでようやくつかんだ「蜘蛛の糸」が、「パートナー」という概 念でした。現場での取り組みと試行錯誤をもとに、行政や法律の専門家の方とも相談を繰り返す中 で、「これであれば大丈夫なのでは?」と考えた「パートナー」という制度でありましたが、昨年4 月に 本学会で初めて対外的に公式に発表して以後、予想されたことではあるが、いくつかの懸念を私自身 が感じたり、場合によっては否定的な反応に接したりすることが増えてきました。
本セミナーでは「パートナー」が「テ クニシャン」と3 つの観点で全く異なると考えている点、
1)法的な違い
2)実務的な違い
3)心理的な違い
についてと、薬剤師が「対物から対人」へとシフトする際に必須の条件の一つである本制度について、 講演いただきました。

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ワークショップ

ワークショップ1

7月15日(日)13:00~15:30

会場
10階 1008
演題
糖尿病療養者への薬学的支援および生活視点による多職種連携を考える
演者
オーガナイザー
松岡由美子(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
手嶋無限(アイビー薬局 取締役・副社長)
教育講演
岡本耕司(学校法人医学アカデミー 薬学ゼミナール 西エリア長)
事例紹介
手嶋無限(アイビー薬局 取締役・副社長)
ファシリテーター
和田真治(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
上野隼平(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
清瀬好美(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
杉田康 (ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
橋本倫季(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
田上さゆり(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
安里芳人(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
山口竜太(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
上村里菜(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
天羽恵佑(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)

岡本耕司(学校法人医学アカデミー 薬学ゼミナール 西エリア長)
『糖尿病治療薬の薬理学・薬物動態学について』

薬剤師の在宅医療の主目的は患者の薬物治療の管理であり、薬のことはもとより、患者情報や環境情報にもしっかりと対応した上で薬学的管理をすることが求められ、質の高い薬物療法の提供の為には、患者との信頼関係も築かなければなりません。
糖尿病療養指導において、治療の目的は血糖値の改善ではなく、患者のQOLの維持・向上であるため、各患者の患者背景や併発疾患、身体機能を考慮した上で個別の治療方針を設定する必要があります。
本講演では、糖尿病治療薬の薬理学・薬物動態学について振り返り、薬学的介入に寄与することについて講演していただきました。
手嶋無限(アイビー薬局 取締役・副社長)
地域連携の中での糖尿病治療は、年に数回のペースで地域の中核病院で診療を受け、毎月の診療は診 療所で行いながら、病院と診療所を循環していく循環型の地域連携が行われています。 一方、糖尿病専門医以外からの処方に対応することが多いこと、介護力が無い中での療養が多いことなどにも直面しています。 本ワークショップでは、2つの事例を用いて薬学的プロブレム(検査値の確認ポイント、内服の作用 点や代謝型の検討、副作用の確認、食事形態なども含めた栄養状態、自宅での内服管理の状況、他職 種への薬に関する情報共有、薬薬連携での共有など)や見守りの強化で必要なこと、地域資源の利用 といった視点をともに学ぶ形式で進めていただきました。

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ワークショップ2

7月15日(日)15:50~18:20

会場
10階 1008
演題
緊急時に求められること、できること
演者
オーガナイザー兼座長
名倉弘哲(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 救急薬学分野 教授)
金田崇文(株式会社ケイ・クリエイト こやま薬局長船店)
演者
名倉弘哲(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 救急薬学分野 教授)
金田崇文(株式会社ケイ・クリエイト こやま薬局長船店)
ファシリテーター
大澤祐貴子(株式会社サンクール あしたば薬局南2条店)
大森眞樹(山鹿地区薬剤師会 きらきら薬局)
角間英子(カドマ南薬局)
神山綾香(ひかり薬局本店)
佐々木素直(株式会社メディシンクHOME)
奈良健(株式会社サン薬局)

名倉弘哲(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 救急薬学分野 教授)
『緊急時に求められること、できること』

現代社会の中で薬剤師が日常求められる役割は大きく変化してきています。日本在宅薬学会が設立当初から提唱している薬剤師によるフィジカルアセスメントを行う意義を熟知されたうえで平時の薬剤師業務に加え、在宅訪問時や大規模災害時に起こりうる緊急事案に対応すべく薬学的管理をはじめ、薬事衛生全般を担う行動が求められることがあります。
本ワークショップでは、各グループにそれぞれ薬剤師が遭遇する可能性のある緊急事態をどのように対応するかを議論していただき、実践を含めて最善の方法を学ぶ形式で進めていただきました。

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