学術大会2日目の様子

学術大会2日目となる本日はモーニングセミナーの開催がありました。
早朝より多くの皆様にご参加いただき、皆様の関心の深さを感じる印象的な講演となりました。
シンポジウム・一般公開セミナー・ワークショップと、著名な先生方に大きな力をいただく講演となりました。

プログラム内容

教育講演2

7月16日(月・祝)8:40~9:40

会場
12階 会議室1202
演題
薬剤師の社会的役割の向上と職能の高度化を目指して
演者
座長
狹間研至(一般社団法人 日本在宅薬学会理事長)
演者
紀平哲也(厚生労働省医薬生活衛生局総務課 薬事企画官)

紀平哲也(厚生労働省医薬生活衛生局総務課 薬事企画官)
『薬剤師の社会的役割の向上と職能の高度化を目指して』

地域包括ケアシステムの構築を支える一員として、薬剤師にも、専門とする薬学的観点からその一翼を担う役割が求められています。
薬剤師には、薬学的知識を常に更新し、そこで得た知識・技能を活用して患者・地域住民から求められるサービスをより高いレベルで提供し、その上で、患者に提供される医療を薬学的観点から分析・評価し、その結果を関係者間で共有し、患者の意向も考慮して根拠に基づいた薬物治療を提供し、その結果を分析・評価します。
以上のPDCAサイクルを回することで薬物治療の質をよりよいものにすることが本来求められる薬剤師の姿です。その薬剤師の社会的役割の向上と職能の高度化について講演していただきました。

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モーニングセミナー

7月16日(月・祝)7:30~8:30

会場
12階 会議室1202
演題
YOUは何しに在宅へ? 「漢方医の在宅診療の実際」
演者
座長
田中詳二(神戸市立医療センター西市民病院 薬剤部 薬剤部長)
講師
上田ゆき子(日本大学医学部附属板橋病院/ねりま西クリニック)
共催
株式会社ツムラ

上田ゆき子(日本大学医学部附属板橋病院/ねりま西クリニック)
『漢方医の在宅診療の実際』

漢方薬を決定するのに必要な情報は現代医学的な検査ではなく(もちろん参考にもしますが)、四診(問診、聞診、望診、切診)で決まります。四診とは「よく話し」「よく聞いて」「よく見て」「よく触る」ことで得られる患者さんの生(なま)の情報です。 病院の外来という「よそゆきの場」ではなく、「生活の場」を訪れる訪問診療では、そういった生の情報がどんどん入ってきます。本セミナーでは、それらの情報をどう整理して処方決定に結びつけるのか?また漢方薬治療をより効果的にするための生活指導のヒントは?より長く漢方薬を続けてもらうための服薬指導について講演していただきました。

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シンポジウム

シンポジウム6

7月16日(月・祝)8:40~11:10

会場
10階 会議室1001~1003
演題
地域医療における感染対策と感染症治療を考えよう!-薬剤耐性(AMR) 対策アクションプラン策定を受けて-
演者
オーガナイザー兼座長
高山和郎(東京大学医学部附属病院 薬剤部)
崎代英樹(医療法人医誠会 児島中央病院 薬剤科)
演者
具芳明(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンター 情報・教育支援室長)
上ノ段友里(中津市立中津市民病院 薬剤科 主任薬剤師)
渋谷智恵(公益社団法人日本看護協会 看護研修学校 認定看護師教育課程 課長)
高山義浩(沖縄県立中部病院 感染症内科・地域ケア科)
高山和郎(東京大学医学部附属病院 薬剤部)

具芳明(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンター 情報・教育支援室長)
『今こそ地域医療の場で薬剤耐性(AMR)対策を』

薬剤耐性菌の増加が世界的な脅威と認識され対策が進むなか、日本政府は2016 年に薬剤耐性(AMR)対策アクションプランを発表し、医療にとどまらない幅広い対策を開始しました。医療分野においては、薬剤耐性菌が病院内だけでなく市中でも広がっていることや、国内での抗菌薬使用量の多くが経口薬であることから、外来での抗菌薬適正使用の必要性が注目されています。日本の抗菌薬は本来不必要な場面での抗菌薬処方が少なくないことも報告されています。これまで主に院内感染対策として積み重ねられてきた知見を活かしながら多様な医療現場に合った対策を進めていく必要があり、ますます機会が増えている在宅医療や施設ケアにおいても、薬剤耐性菌対策を意識して抗菌薬適正使用や感染対策を進める必要があります。また、感染対策にも工夫を要する場面が多く、少ないリソースで展開する医療とAMR対策を両立させる試みはまだ始まったばかりです。先駆的な経験を共有し広げていくことを通じて、より安全で持続可能な医療を確立していく必要性について講演していただきました
上ノ段友里(中津市立中津市民病院 薬剤科 主任薬剤師)
『地域の薬剤師と共に取り組む抗菌薬適正使用』

薬剤耐性菌の増加・拡大は、世界的な問題となる一方で、新規の抗菌薬開発は停滞状態にあります。世界各国でも薬剤耐性(AMR)対策は大きな課題であり、各国の取り組み、協力が重要となっています。 我が国でも2016年4月に薬剤耐性(AMR)アクションプランが公表され、「普及・啓発、動向調査・監視、感染予防・管理、抗微生物薬の適正使用、研究開発・創薬、国際協力」の6つの分野に対して、目標や成果指標などが設定されています。現在の薬剤師の業務範囲を考えてみると、病院薬剤師は、薬剤部内での調剤業務から病棟やチーム医療への参加、保険薬局薬剤師では、「かかりつけ薬剤師」としての役割や在宅治療への移行により、地域へ活動範囲が広がっています。今回、中津市立中津市民病院の薬剤師の地域や県内での感染対策・抗菌薬適正使用における活動と活動を開始した病診薬連携(AMR 対策)について、講演していただきました。
渋谷智恵(公益社団法人日本看護協会 看護研修学校 認定看護師教育課程 課長)
『訪問看護における感染対策の実際とその教育』

訪問看護における感染対策は、「訪問時の感染対策」と「患者・家族が過ごす時間の感染対策」の2つの側面で捉えることができます。 「訪問時の感染対策」とは、看護師が患者を訪問する際に行うべき感染対策であり、そこで実施される処置やケアによって、患者や看護師自身が感染してはなりません。 「患者・家族が過ごす時間の感染対策」とは、看護師が訪問していない時間における感染対策です。医療従事者ではない本人や家族がいかに感染を起こさず日々を過ごせるか、そこにも訪問看護師の関わりが重要になってきます。あらかじめ起こり得る危険な状況を具体的に伝え、感染予防として求められる環境や手技などをわかりやすく丁寧に説明しておく必要があります。 訪問看護師を対象とした感染対策研修会では、以上のような感染対策について講義したのち、実際の訪問看護の場面を振り返りながらグループワークを行っています。訪問看護師にとって、感染対策が絵に描いた餅ではなく実践的なものとして捉えられた事例の2点の内容について講演していただきました。
高山義浩(沖縄県立中部病院 感染症内科・地域ケア科)
『在宅における感染症診療の実際』

急速な高齢化とともに、慢性疾患を抱えて生活する高齢者が増えてきています。それとともに、医療的なサポートを含む在宅ケアの重要性が高まっており、経管栄養や気管切開、ストーマなどの管理が在宅で求められるようになってきました。自宅や施設で療養している高齢者において、発熱とは頻度の高い症候です。その多くが感染症ですが、薬剤熱や腫瘍熱など非感染性による可能性も否定できず、診断に難渋することが多い。また、病院医療と比して、在宅医療における発熱診療では、医師の役割は相対的に低下しており、家族の観察力や訪問看護師の判断力が重要となります。このことは一方で、家族や訪問看護師の力量によって、発熱診療のスタイルも変わってくることを意味しているということです。 こうした在宅医療の現場において、多剤耐性菌による感染症に直面することが増えてきています。本講演では、在宅ケアにおける感染症と感染対策について講演していただきました。
高山和郎(東京大学医学部附属病院 薬剤部)
『薬剤師が実践すべき地域医療での感染対策とその教育』

薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが策定されてから2年が経ちました。達成のためには医療関係者が業務を行う場にいての戦術そして作戦が鍵となりました。しかし、地域医療における感染対策や抗菌薬適正使用推進には多くの壁があり、なかなか進んでいないのが現状ではないでしょうか。薬剤師の日々の業務の先にある『国民の健康な生活の確保』(薬剤師法第1条)とこのアクションプランを結び付けて考えてみると、AMR 対策アクションプランにはすべての薬剤師がかかわるべき4つの戦略があると考えられます。①国民に対する薬剤耐性の知識、理解に関する普及啓発・教育活動の推進、②関連分野の専門職等に対する薬剤耐性に関する教育、研修の推進、③医療、介護における感染予防・管理と地域連携の推進、④抗微生物薬の適正使用の推進。いずれの戦略も病院薬剤師、薬局薬剤師ともにそれぞれのフィールドで実践すべき基本的スキルであり文化とすべきであると考えられます。薬局に存在する課題を整理し、AMR対策アクションプランの実践に向けた講演をしていただきました。

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シンポジウム7

7月16日(月・祝)8:40~11:10

会場
10階 会議室1009
演題
在宅薬学の実践に活かすガイドラインの理解
演者
オーガナイザー兼座長
池末裕明(神戸市立医療センター中央市民病院 薬剤部 副部長代行)
孫尚孝(株式会社ファーマシィ 医療連携部)
演者
髙瀬義昌(医療法人社団 至髙会 たかせクリニック)
吉村千恵(日本赤十字社大阪赤十字病院 呼吸器内科部)
渡邊裕之(九州大学病院 薬剤部)
熊谷岳文(株式会社ファーマシィ ファーマシィ薬局すこやか 山陰エリア 副エリア長 )
池末裕明(神戸市立医療センター中央市民病院 薬剤部)

髙瀬義昌(医療法人社団 至髙会 たかせクリニック)
『認知症の薬物療法』

認知症者は高齢であるがゆえに吸収・代謝・排泄の能力が低下し、薬剤が体内に蓄積しやすいため、有害事象が発生しやすいことから、医師の減薬への認識は向上しつつあるといえます。しかし、いまだ複数診療科より処方され、結果として多剤を服用します。地域で活躍する薬剤師は高齢者のQOL 向上に向けて適切な薬物治療を行うためのゲートキーパーとして重要な役目を担っています。
認知症の薬物療法についてのガイドラインの理解を深めるとともに、当院における認知症の治療とケアの実践について講演いただきました。
吉村千恵(日本赤十字社大阪赤十字病院 呼吸器内科部)
『治療に難渋する喘息・COPD 患者へ適切な治療を届けるために ~薬剤師への期待~』

「吸入療法のステップアップをめざす会」では現在各地域での吸入の会開催の際の支援や呼吸ケア指導スキルアップセミナーなどで活動を行っています。服薬指導に難渋する場合にこそ「多職種連携」が必要です。高齢認知症患者にも標準治療を知らないSABA 信者にも医療者が結束してかからないと標準治療を届けることは難しいです。自分の職種で得意なこと、不得意なことがあることを認識し、医療者チームの中心にいる薬剤師が医療者達を上手く使い服薬指導・支援します。患者さんによりよい治療を提供できるよう薬剤師がすべき「技」について講義していただきました。
渡邊裕之(九州大学病院 薬剤部 副薬剤部長)
『臨床検査値を読み解くスキル』

臨床検査値は患者の病態を客観的に判断できる一指標であり、地域保険薬局との連携の一環として、院外処方箋に臨床検査値を表示する施設が増えています。
地域包括ケアシステムにおいて、臨床検査値を読み解くスキルの習得とその実践は、薬剤師の職能拡大につながるとともに、在宅における薬物治療支援に貢献できると考えられます。本シンポジウムでは、主な臨床検査値を概説し、臨床現場における臨床検査値の活用事例を交えながら、在宅医療を支える薬剤師の役割について講演していただきました。
熊谷岳文(株式会社ファーマシィ ファーマシィ薬局すこやか 山陰エリア 副エリア長)
『薬局薬剤師による在宅注射業務の振り返り-TPN とPCA を中心に-』

無菌調製設備のある調剤薬局数は徐々に増え、無菌調製室の共同利用も可能となり薬局の在宅への参画が促される中、全国的にも注射業務に対応する薬局は増加しているものと考えます。在宅での注射薬業務に対応していくためには新たな知見が必要となる事を感じる事も少なくないです。今回薬局薬剤師の在宅注射業務における現場の取り組みや運用を振り返りました。ガイドラインやエビデンスの確認から実践における問題点とその対応による経験ついて講義していただきました。
池末裕明(神戸市立医療センター中央市民病院 薬剤部 副部長代行)
『薬剤師が支えるがん薬物療法』

がん薬物療法の有用性と安全性を最大限に引き出すためには、抗がん薬を適切な投与量と投与スケジュールで投与し、十分な支持療法に加え、患者自身がより積極的に治療を受けることが極めて重要です。安全で効果的ながん薬物療法を支えるため、がん薬物療法と薬剤の特性を十分理解し、患者個々に生活背景や状況に応じた対応が求められます。
本シンポジウムでは、がん薬物療法において薬剤師が押さえておくべき重要なポイントと、当院における薬剤師の取り組み、入院と在宅を繋ぐ事例から、がん薬物療法における薬剤師の役割について講義していただきました。

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シンポジウム8

7月16日(月・祝)8:40~11:10

会場
12階 特別会議場
演題
ポリファーマシー、実効性のある対策とは~理論を語ることから実践への具体策~
演者
オーガナイザー兼座長
平井みどり(神戸大学 名誉教授)
長井晴教(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
演者
川添哲嗣(医療法人つくし会 南国病院 薬剤部長)
長井晴教(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
玉木孝昌(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
富澤崇(城西国際大学 薬学部 医療薬学科 准教授)
溝神文博(国立長寿医療研究センター薬剤部)

川添哲嗣(医療法人つくし会 南国病院 薬剤部長)
『薬物療法適正化の実践〜病院・薬局両方の立場から〜』

ポリファーマシー対策が叫ばれ始め数年経ちました。服薬数削減により患者状態が改善され、さらに医療費抑制につながるのであれば、薬剤師が取り組むべき重要事項の一つであることは言うまでもない。しかし、服薬数減少と医療費抑制だけをアウトカムにすることには危険が伴う。本来必要だが処方されていない(アンダーユース)薬剤を提案することを怠ってしまう可能性があるからです。 そこで近年、ポリファーマシーの概念は「薬物療法適正化」という言葉に置き換えて考えるように勧められています。本講演では、実際に南国病院で取り組んだ薬物療法適正化を目的とした処方提案の方法、検証結果について講演していただきました。
長井晴教(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
『行けばわかる! 介護施設にかかりつけた4 年間の報告』

薬剤師が介護施設に介入するというと、自分が調剤した薬の結果を自分で見に行くということです。顔色・活気を顔つきや姿勢を見て判断し、食事・排泄・睡眠といった生活の基本が整っているかの話を聞きながら、心理状態を観察する。血圧、脈拍、グル音、下肢の浮腫や皮膚の状態などの身体所見を収集し、処方されている薬と照らし合わせながら評価を行う。 医師がすることのように思えますが、「薬と照らし合わせて評価する」という点を除けば看護師も介護士も日々行っていることと考えられます。なにより薬剤師は薬学の専門職です。複数の慢性疾患を抱えた高齢者の薬物治療の個別最適化に最も寄与できるのは薬剤師であると言えるでしょう。 ご自身の経験を基に、介護施設への介入の実際について講演していただきました。
玉木孝昌(ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局)
『症例から考える在宅医療のポリファーマシー対策』

今回の調剤報酬改定により、ポリファーマシー対策を取る薬局が評価される算定が導入されました。国の後押しもあり、薬局として今までよりも積極的にポリファーマシー対策に取り組んでいく必要があるでしょう。 薬剤師としてポリファーマシー対策に取り組むことは重要な責務であります。ポリファーマシー状態では、薬物有害事象の発生リスクが高まる事、実際に薬物有害事象が発生している事、患者様の治療上服用しなくても差し支えのない薬が投与されている事、医療経済への影響等の問題があります。患者様がそういった状態にならないように、患者様個々にとって適切な薬を服用できるように支援する事が大切であります。ポリファーマシー対策は医師との連携が不可欠であります。減薬の対象となる薬を選定するのに、薬学的視点から医師に提案する事で医師にも納得してもらいやすく、自信を持って提案も行えるでしょう。今回減薬を行えた症例について講演していただきました。
富澤崇(城西国際大学 薬学部 医療薬学科 准教授)
『薬のことは置いといて、感情とコミュニケーションで動くポリファーマシー』

医師は疾患を治療するために「薬を使う」というのが基本的な考え方であり、薬を減らすことは治療と相反する。すなわち医師は薬を減らすというアイデンティティを持っていない。そこに、ポリファーマシーという新しいアイデンティティを持った責任感あふれる薬剤師がいくら理詰めで減薬を提案しても、それは衝突するに決まっている。社会心理学の分野に「段階的要請」という考え方がある。大きなお願いの前に小さなお願いをしてみるとうまくいくらしい。しかし、そこまでしても責任感だけでは乗り越えられない権威勾配という坂が立ちはだかることもある。
それは医師・薬剤師間だけではない。介護スタッフがポリファーマシーに気が付いても、「私からは言いにくいので、薬剤師さんから先生に伝えてください。」と。権威勾配より怖いのは「ま、いっか」である。といった具合に、対人心理、集団心理、モチベーション理論、メンタルモデル、コミュニケーションなどから見るポリファーマシーの景色をご紹介していただきました。
溝神文博(国立長寿医療研究センター薬剤部)
『高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)について』

厚生労働省は、高齢者の薬物療法の安全性確保のため、「高齢者医薬品適正使用検討会」を開催しています。検討会において議論の中心にあるのがポリファーマシー問題です。以前は、ポリファーマシーは服用薬剤数に対する議論が一般的であり、海外では5剤以上、日本では薬物有害事象の発現頻度が6剤以上で上昇する報告から6剤以上をポリファーマシーとして議論されてきました。
しかし、検討会において作成された「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」において、多剤服用の中でも害をなすものを特にポリファーマシーと呼び、薬物有害事象や服薬アドヒアランスの低下、不要な処方、あるいは必要な薬が処方されないことや過量・重複投与など薬剤のあらゆる不適切な問題がポリファーマシーであるとしました。本シンポジウムでは、高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)に関する内容を中心にポリファーマシー対策を進めるために必要なことについて講演していただきました。

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シンポジウム9

7月16日(月・祝)12:50~15:20

会場
10階 会議室1001~1003
演題
多職種で討論しよう!退院支援~入院時から退院後の生活まで~
演者
オーガナイザー
河原久美子(金沢赤十字病院 医療社会事業部)
オーガナイザー兼座長
橋本昌子(株式会社スパーテル 代表取締役)
座長
手嶋無限(アイビー薬局 取締役・副社長)
基調講演
井上健朗(東京通信大学 人間福祉学部)
演者
松本武浩(長崎大学病院メディカルサポートセンター センター長)
山村真由美(長崎大学病院 メディカルサポートセンター 副看護師長)
河原久美子(金沢赤十字病院 医療社会事業部)
上口幹(こすもす訪問看護ステーション金沢 看護師)
手嶋無限(アイビー薬局 取締役・副社長)

井上健朗(東京通信大学 人間福祉学部)
『quality assurance としての入退院支援~ソーシャルワークの視点から~』

医療費の財源問題や医療福祉の再整備を背景として、入退院支援が診療報酬の評価として取り入れられたことを契機に各医療機関そして各地域において活発な取り組みが報告されています。日本においては、入退院時の福祉課題の問題解決を担っていたソーシャルワーカーが、退院援助の役割を果たしてきた歴史があります。ソーシャルワーカーの介入の目的は、その人が抱える福祉課題をその人らしい方法で、その人の主体性を尊重しながら解決に向けて事態を進めていくことにあります。ソーシャルワーカーは、個別の支援、介入(ミクロ)、組織や地域への働きかけ、仕組みつくり(メゾ)、政策や社会への働きかけ(マクロ)という視座を持ち、業務を展開するとされます。今、入退院支援を担うのは、ソーシャルワーカーであるとか、退院調整を行う看護師であるという議論ではなく、病院全体(と地域)として取り組む課題であるとし、質の良い入退院支援について講演していただきました。
松本武浩(長崎大学病院メディカルサポートセンター センター長)
『医師の立場から「外来時点からの入院支援_メディカルサポートセンターの取組み」』

急性期病院の入院時業務は近年、各段に増えており、脳血栓塞栓リスクスクリーニング、栄養リスクスクリーニングなどの各種リスクスクリーニングに加え、持参薬確認、入院時看護病歴聴取、入院診療計画書の記載と説明等多岐にわたります。一方、退院支援に関しては、入院後に退院支援リスクスクリーニングを実施し、病棟看護師による支援あるいは地域医療部門による支援を行ってきましたが、より早期の介入がよりスムーズな転院や在宅移行を可能とするため、徐々に前倒しされ現在では、入院直後に介入開始するケースが増えています。しかしながら最も理想的な介入は、手続きや準備等の自由度が高い入院前の外来時点であると言えます。
これに対し長崎大学病院では、入院時業務の質向上と業務負担軽減を実現するメディカルサポートセンター(以下MSC)を2009 年より運用しています。本発表ではMSCの業務概要を紹介しその位置づけと価値および退院支援を含めた効果について講演していただきました。
山村真由美(長崎大学病院 メディカルサポートセンター 副看護師長)
『病院看護師の立場から「外来時点からの入院支援_メディカルサポートセンターの取組み」』

長崎大学病院では、業務集中化(一元化)・標準化とクラーク雇用によるタスクシフティングおよび入院から外来への業務前倒しにより、入院時業務の質向上と業務負担軽減を実現するメディカルサポートセンター(以下MSC)を2009 年より運用しています。MSC の業務は主に①入院説明、②入院時業務の外来時前倒し実施、③手術患者に対する看護師主導の術前検査です。この取組みにより、術前検査の確実な実施と適切な専門外来への紹介および外来医の負担軽減を実現しており、この取組みは術前検査の外来完結によるDPC 診療上のコスト削減にも効果も発揮しています。これらの取組みにより医師、看護師および多職種の負担軽減を実現しながら安心、安全な入院診療および周術期診療を実現しています。本講演では、MSCの具体的な業務内容について講演していただきました。
河原久美子(金沢赤十字病院 医療社会事業部)
『退院支援におけるソーシャルワーク実践~その固有の機能とは~』

金沢赤十字病院では2007年に、退院支援を「医療チーム全体で支援を行うこと」として活動を開始しました。ソーシャルワーカー(SW)は、患者・家族との面接、関係機関等からの情報、そして退院支援カンファレンスでの検討を総合して、退院に向けての支援課題や生活上の支援課題を抽出します。支援課題は業務指針で定める退院援助業務にとどまらず、心理社会的問題解決、受診受療援助、社会復帰援助、経済的問題の解決、地域活動にも及んでおり、SW はそれらの業務を入退院支援の枠の中で行なっています。
 SWでなければならない役割とは何か。それは病院が提供する通常の医療サービスだけでは、地域での療養生活を実現することのできない、生活の困難さを抱えた患者・家族への支援なのだと言えます。支援の例を通じて、ソーシャルワークの固有性について講演していただきました。
上口幹(こすもす訪問看護ステーション金沢 看護師)
『退院後の訪問看護の立場の実際~この人の、こう暮らしたい、こうありたいを支えるとは~』

(株)こすもすは、金沢市の北部に位置し、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所、看護小規模多機能型居宅介護事業所(以下看多機)を併設しています。今回看多機の様々なサービスを効果的に使用しつつ、関係医療機関の連携を得ながら、できるだけ住み慣れた自宅で過ごしたいという利用者様の願いを実現するための取り組みの事例をご紹介していただきました。
利用者様の求める暮らしは、非常に多様であり、利用者様の暮らしをどう見て、どう関わるのか?その方の何を支えていくのかを多職種で共有し取り組むことの大切さについて講演していただきました
手嶋無限(アイビー薬局 取締役・副社長)
『薬局薬剤師の立場から「退院後の薬局薬剤師の立場での実際」』

昨今、薬剤師の業務範囲の充実(病棟業務・在宅医療など)やチーム医療における薬剤師のより積極的な活用は、医療安全や薬物療法の適正化など様々な成果が上がっています。薬剤師は各種ツールを活用することで、より主体的な薬学的ケアの充実による薬物療法の質の向上に向けた実践が期待され、医療や福祉の専門性を認め合いながらのきめ細やかな対応が求められています。
慢性期疾患では、薬物治療は重要な役割ではあるものの、自覚症状がなく予防的または体調維持のために長期服薬が必要となることが多い。そのため、服薬継続には患者への薬や疾患に対する理解の向上とともに、自らが積極的に参加できるような支援体制の整備は重要となります。近年では、遠隔で療養中の服薬管理が見える化できるIoT(Internet of Things)技術を用いた服薬管理支援システムの利用も始まっています。 本発表では、在宅療養支援を舞台とした様々な実践例を交えて、病院から退院後の療養支援の現状と課題について講演していただきました。

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シンポジウム10

7月16日(月・祝)12:50~15:20

会場
12階 特別会議場
演題
地域包括ケアシステム『ご当地モデル』スペシャルセッション ~先進モデルの実態と薬剤師の活躍を知ろう!~
演者
オーガナイザー兼座長
畑世剛(らくらくファーマシー 代表取締役)
座長
川添哲嗣(医療法人つくし会 南国病院 薬剤部長)
演者
中野智紀(社会医療法人JMA 東埼玉総合病院 地域糖尿病センター センター長/北葛北部医師会 在宅医療連携拠点 菜のはな 室長)
小串輝男(NPO法人 三方よし研究会 代表理事/医療法人社団小串医院 院長)
山内知樹(宝塚市地域包括ケアシステム研究会 代表世話人/みつばウェルビーイング株式会社 代表取締役)
神原弘恵(尾道市立市民病院 薬剤部 専門員)

中野智紀(社会医療法人JMA 東埼玉総合病院 地域糖尿病センター センター長/北葛北部医師会 在宅医療連携拠点 菜のはな 室長)
『地域包括ケアからケアする社会へ〜幸手モデルと地域共生社会のあらまし〜』

幸手モデルは生活を支援することを目的とした生活モデルに基づく地域ケアシステムであり、以下の骨子となる取り組みがあります。
①:生きて行くことの苦しみを一人で抱え込む、という苦しみを終結させることが目的である。
②:①の為に、多様な人々を包摂していく高い次元の社会形成を目指す。
③:②を実現するために、個人と個人を取り囲む環境の双方に対してきめ細かい調整的な支援(ソーシャルワーク)と、それを担える専門性を有する人材の育成を行う。
④:③を補完する為に、社会保障制度による道具的支援や情報的支援に容易に接続可能かつ、個人の個別的な問題の為に生活モデルを基盤として利用できる。
⑤:現場と制度との応答に基づき継続的に改変可能な成長することができる。
本講演では、幸手モデルの実際と調剤薬局の取り組みにもクローズアップして紹介していただきました。
小串輝男(NPO法人 三方よし研究会 代表理事/医療法人社団小串医院 院長)
『地域包括ケアの完成を求めて~三方(さんぽう)よし研究会の試み~』

平成19年4月(2007)に施行された4疾病(現在はうつ病を含む5疾病)、5事業にかかる医療法の趣旨は、医療機関の機能分化と連携を推進することにより、入院治療から在宅医療にいたるまでの切れ目のない医療体制を構築し、病期のステージに応じた患者中心の適切な医療提供する体制づくりを確保しようというものです。これに呼応して、薬剤師を含む多職種に呼びかけ、平成19年11月より、まずは脳卒中から始めてみようと、「東近江医療連携ネットワーク研究会」が月1回のペースでスタートしました。そこでは、モットーとして患者にも良い、病院にも良い、地域にも良いとウイン、ウインの関係が唱えられ、しかし医療に勝った負けたはそぐわないとして、近江商人の家訓「売り手よし、買い手よし、世間によし」の精神にならい、「三方よし研究会(三方よし)」と名付けられました。本講演では三方よし研究会の活動と成果、丸山薬局の大石和美先生の在宅薬剤師活動をご紹介していただきました。
山内知樹(宝塚市地域包括ケアシステム研究会 代表世話人/みつばウェルビーイング株式会社 代表取締役)
『宝塚市における地域包括ケアシステム構築の取り組み ~3つの若葉を育てる会の活動について~』

兵庫県南東部に位置する人口22 万人の宝塚市は、関西の奥座敷として温泉や歌劇場などがある閑静な高級住宅地です。宝塚市の高齢化率は現在27.1% で2045 年には44.7% になると予測されており、宝塚市を含む阪神北圏域は、現在兵庫県下で最も高齢化率の勾配が高い地域であり、高齢者数がピークを迎えると考えられている2050 年まで今後30 年以上深刻な高齢化は続くと予想されています。
 そのような中で、宝塚の「地域包括ケアシステム」を自分達で作ろうと市内の医療・介護・福祉の専門職が集まり、「宝塚市地域包括ケアシステム研究会~3 つの若葉を育てる会~」が平成26 年2 月スタートしました。本講演では、3 つの若葉を育てる会の活動を通じ、宝塚市における地域包括ケアシステム構築の取り組みについて講演していただきました。
神原弘恵(尾道市立市民病院 薬剤部 専門員)
『尾道方式退院前ケアカンファレンスによる地域連携』

尾道市は高齢化率30%を超える超高齢化社会にあり独居高齢者が多い等問題点を抱える中で、地域住民が最期まで安心・安楽に在宅療養生活ができる地域医療連携システム「尾道方式退院前ケアカンファレンス(以下ケアカンファレンス)」が2004年に誕生しました。尾道市立市民病院は急性期病院で医療の継続と在宅介護を支援する重要な位置づけにあり薬剤師も積極的に参加しています。ケアカンファレンスは患者・家族を中心に地域医療連携室スタッフ、主治医、薬剤師、看護師等の病院スタッフとケアマネージャー、在宅主治医、薬局薬剤師、訪問看護師等の在宅スタッフが一同に介し、互いの専門知識と技能を集約する中で退院後のより良い医療及び介護の方針を決定しています。今回ケアカンファレンスを中心とした地域連携における薬剤師の役割と実践について紹介していただきました。

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スポンサードシンポジウム1

7月16日(月・祝)8:40-11:10

会場
10階 会議室1008
演題
「がん患者さんの在宅療養」~薬剤師に求められるスキルとは何か~
演者
座長
和田敦(株式会社MediFrame)
吉岡睦展(宝塚市立病院 薬剤部 部長)
演者
杉山絢子(斗南病院 腫瘍内科医長/一般社団法人 CAN nett 代表理事)
吉岡睦展(宝塚市立病院 薬剤部 部長)
北村嘉章(姫路医師会 副会長/みどり訪問クリニック)
山内康子(株式会社ぼうしや薬局 城南店)
内田享弘(武庫川女子大学 薬学部 臨床製剤学研究室)
共催
沢井製薬株式会社

杉山絢子(斗南病院 腫瘍内科医長/一般社団法人 CAN net 代表理事)
『がんと認知症の合併症例とどう向き合うか』

2人に1人ががんに、65歳の3人に1人が認知症に罹患するともいわれる現在の日本。どちらの疾患も高齢になるほど罹患率が増加していくため、「がんと認知症の合併」症例が年を追うごとに増加し、急性期病院であるがん拠点病院でも顕在化してきています。がんと認知症が合併することで、本人だけでなく、家族、関わる医療者、介護関係者もそれぞれ単独の疾患だけとは違う困難さと向き合うことになります。その困難さは、これから合併症例が増えることで、ケースごとの問題ではなく、病院全体、地域全体といった社会の視点での対応が望まれる重要な課題と考えられます。
今回、がん拠点病院での事例と、北海道の中核都市である34万人の人口の旭川市で2016年に行った医療者・介護関係者・認知症家族会のアンケート・インタビュー調査と2017年にテルモ財団からの助成を受けておこなった地域でのがんと認知症の合併事例に関する多職種での勉強会と事例検討会の結果を踏まえて、講演していただきました。
吉岡睦展(宝塚市立病院 薬剤部 部長)
『地域医療における病院薬剤師の役割』

宝塚市立病院では、病棟担当薬剤師が主治医と協議して退院後の療養生活まで視野に入れた処方提案を行なうなど、入院患者におけるポリファーマシー対策に取組んでいます。筆者が地域医療連携部に所属していた頃は、地域医療機関を常時訪問し、開業医の先生方との関係構築に力を入れた。現在、そのネットワークを生かして、退院・転院時には処方変更の理由や経緯を記した「退院時薬剤情報提供書」を新規システムを用いて数多く作成し、連携先医療機関へフィードバックを行なっている。医薬品の適正使用情報が退院後も地域で共有される仕組みを実現し、現在、その活用は地域全体へと広がりつつあります。宝塚市ではオール薬剤師による連携が強固となり、次のステージとして現場を預かる若手薬剤師同士のFace to face が進みつつある。がん化学療法のフォローアップや麻薬の適正使用が在宅療養で重要となるなか、薬薬連携の取り組みについて講演していただきました。
北村嘉章(姫路医師会 副会長/みどり訪問クリニック)
『在宅医療の現場から』

急速に進展している少子高齢化を踏まえた社会構造の変革を背景に在宅医療の推進は、住み慣れた地域で自分らしく人生を最後まで過ごすことを目的とした仕組みです。
 病院から在宅の移行にあたっては退院時に行われる退院時共同指導で退院後の訪問診療を担う在宅医、訪問看護師、薬剤師、ケアマネージャー、主治医らと患者さん・ご家族とのカンファレンスが実施されます。在宅医療では、医師、薬剤師、看護師、理学療法士、栄養士、ケアマネージャー、ヘルパーらの多職種間の垣根を越えた連携が重要となるが、現状は十分とは言えません。
 それぞれ役割をもった職種が患者さん一人ひとりの生活や状況に寄り添いながら得られた情報を共有し、患者さんやその家族のご意向に沿った納得した医療が実現できることが在宅医療の最終ゴールであると考えられます。  在宅医のかかえる課題等実例を交えてご紹介していただきました。
山内康子(株式会社ぼうしや薬局 城南店)
『在宅医療における薬剤師の役割』

日本人の2人に一人ががんになり、3人に一人ががんで亡くなる、と言われています。  がん患者さんが安心して暮らすことが出来る社会への環境整備を盛り込んだ「がん対策基本法」が2006年に制定されました。また、2016年の改正法では、基本方針として、がん患者さんが尊厳を保持しながら安心して暮らすことが出来る社会の構築を目指すことが明記されています。がん治療が進み、治療しながらも社会復帰できる人も増えてきました。一方で病気の進行や体力的な問題のため、積極的治療を中断し後方病院や自宅への療養に移る人もいます。
 ぼうしや薬局では、平成9年から在宅業務を行っています。現在、60名前後の患者さんの在宅ケアを行っておりますが、連携している医師が在宅ホスピスをライフ・ワークにされているため、在宅療養されるがん患者さんも常に10名前後いらっしゃいます。
 そんな中で、医師、看護師との連携の重要性を改めて感じた事例や薬剤師が介入することの必要性を感じた事例を紹介していただきました。
内田享弘(武庫川女子大学 薬学部 臨床製剤学研究室)
『服薬アドヒアランスと個別化調剤』

高価な医薬品を有効に活用するために、在宅を含む医療現場でアドヒアランスをより高める方法の定着が望まれています。高齢者層の患者のアドヒアランス向上や服薬困難な患者に適切に対応する手立てを準備することは、効果的な薬物療法の実践のみならず、医療経済的に望ましくもあります。
 日本人健康成人70 例(21-32 歳:8 例、60-69 歳:39 例、70-83 歳:23 例)を対象に、咽頭および上部食道括約筋の嚥下圧伝搬速度と上部食道括約筋の弛緩速度を検討した研究によれば、嚥下圧伝搬速度は20代に比較して60~70代では低下しています。このように、加齢に伴う嚥下機能低下は明らかに一般的傾向として認められており、患者自身が自覚していなくても高齢者では嚥下機能が低下していると考える必要があります。
 在宅におけるポリファーマシーやその背景にあるマルチモビリティの問題、ドライマウスや嚥下機能が低下した患者に適した剤形選択や工夫について講演していただきました。

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スポンサードシンポジウム2

7月16日(月・祝)12:50~15:20

会場
10階 会議室1009
演題
在宅医療における衛生材料の使い方とその役割
演者
オーガナイザー兼座長
鳥居泰宏(株式会社バードファーマシー 代表取締役)
オーガナイザー
中村保仁(ハクゾウメディカル株式会社 代表取締役)
座長
湯川直城(アポロ衛材株式会社 代表取締役/全国衛生材料工業会 監査役/大阪衛生材料協同組合 副理事長/泉南薬剤師会 副会長)
演者
中井昭宏(医療法人 共幸会 ナカイクリニック 院長)
松田香純(さくら訪問看護ステーション 管理者)
廣谷健太(株式会社エコファーマライズ 代表取締役/有限会社 エコ薬局 取締役副社長)
中村保仁(ハクゾウメディカル株式会社 代表取締役)
共催
ハクゾウメディカル株式会社

中井昭宏(医療法人 共幸会 ナカイクリニック 院長)
『在宅医療における衛生材料の使い方とその役割』

「住み慣れた自分の家で療養したい」 「できれば最期まで、わが家で、自分らしく過ごしたい」 在宅医療は、そのような患者さんの想い、ご家族の想いから始まります。
在宅医療は医師のほか、訪問看護師、薬剤師や理学療法士(リハビリ)等の医療従事者が、患者さんのお住まいに定期的に訪問し、計画的・継続的な医学管理・経過診療を行います。急変時には24 時間365 日対応できる体制を整える必要があり、またケアマネジャーやホームヘルパー、病院、また行政等と連携しながら療養生活全般を支えていきます。
地域包括ケアシステムの中の在宅医療チームの一員として、医師の立場から考察した薬剤師の役割と衛生材料の供給方法について講義していただきました。
松田香純(さくら訪問看護ステーション 管理者)
『訪問看護師から見た在宅の現場と衛生材料』

衛生材料を提供する主体は医療機関ですが、在宅での療養において必要な衛生材料等が利用者に提供されていないという指摘があります。その際、訪問看護ステーションが衛生材料を提供し、その費用を負担していることがあります。また、利用者が購入し負担している場合があるとの指摘があります。その問題点の一つとして挙げられるのが医療機関、訪問看護、調剤薬局の処置に必要な物品に対する相違が考えられます。今回訪問看護師の立場から実例と各関係機関の連携の必要性について講義していただきました。
廣谷健太(株式会社エコファーマライズ 代表取締役/有限会社 エコ薬局 取締役副社長)
『多職種間との連携による衛生・医療材料の供給について』

昨今では薬局も在宅医療に参画する、またはかかりつけ機能を有し、地域に密接した薬局である事が求められている時代であり、様々な場面で薬剤師が活動の場を拡げています。ただ薬剤師が在宅医療に参画するにあたって、多職種間との連携による、衛生材料・医療材料の供給について、普及しているとはまだまだ言えないのではないでしょうか。薬局薬剤師の行動を変えるため、今回薬剤師が衛生材料・医療材料を供給することに関して、何故普及していないのかを考え、問題が何処にあるのか、またその問題に対して薬局としてどのような解決策があるのかについて講義していただきました。

中村保仁(ハクゾウメディカル株式会社 代表取締役)
『衛生材料メーカーとしての在宅医療の取り組み』

当社で取り扱っている製品はガーゼ、脱脂綿、包帯といった所謂、衛生材料と呼ばれるものです。一言で衛生材料といっても、奥が深く、ガーゼの目の粗さも4 種類、形状も異なります。衛生材料も医療環境の変化と共に少しずつ形状や機能が変化しています。在宅医療での利用について考えを巡らす度、どこを窓口にすれば良いのか、個人宅へ配送するのか、どの製品が必要なのか等、色々な問題点、疑問点が浮かび上がり、思考をストップさせていきます。今回は、在宅医療での利用について考えている一つの案を講義していただきました。

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ランチョンセミナー

ランチョンセミナー6

7月16日(月・祝)11:30~12:30

会場
10階 会議室1001~1003
演題
薬物治療の効果を高めるために ―認知症の包括的治療―
演者
座長
今井博久(東京大学大学院 医学系研究科 地域医薬システム学講座 教授)
演者
數井裕光(高知大学医学部 精神神経科学講座 教授)
共催
エーザイ株式会社

數井裕光(高知大学医学部 精神神経科学講座 教授)
『薬物治療の効果を高めるために―認知症の包括的治療―』

認知症の薬物治療には、主として認知障害に対するものと行動・心理症状(BPSD)に対するものと がある。昨年、認知症疾患ガイドライン2017 が発刊され、この中で、現時点での各症状に対するい くつかの薬剤の効果に関する最新のエビデンスがまとめられている。まず薬物治療の効果を高めるた めには、研究データのある薬剤については、その情報を参考にして行う必要がある。認知症の人の多 くには物忘れがある。そのため認知症の人が自ら薬を管理し、定期的に服用することはなかなか難し い。薬剤の効果が乏しいと思っていたら、そもそも薬剤を服用していなかったということもしばしば である。 本セミナーではBPSDの予防や、認知症の人におこる様々な症状に対する対応法をまとめたWebsite「認知症ちえのわnet」を介して日本全国の家族介護者、ケアの専門家、医療者などから、収集したBTSDの適切な対応法について講演されました。

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ランチョンセミナー7

7月16日(月・祝)11:30~12:30

会場
10階 会議室1009
演題
易服用性を目指したゲル化粒状錠(GEMTAB®)の技術開発と応用:西村雅裕
在宅業務における患者のための業務の実例と課題:長瀬瑞穂
演者
座長
室井延之(神戸アイセンター病院 薬剤長 )
演者
西村雅裕 (持田製薬株式会社 研究本部 製剤研究所 分析化学Ⅰ マネジャー)
長瀬瑞穂 (たんぽぽ薬局株式会社 薬局事業本部 在宅運営課 部長)
共催
持田製薬株式会社
持田製薬販売株式会社

西村雅裕 (持田製薬株式会社 研究本部 製剤研究所 分析化学Ⅰ マネジャー)
『易服用性を目指したゲル化粒状錠(GEMTAB®)の技術開発と応用』

持田製薬は少量の水または唾液でゲル化する機能を有するゲル化粒状錠「GEMTAB®」を開発しました。GEMTAB® は高含量で服用量の多い大型錠剤や嵩高い散剤・顆粒剤の服用性改善に適しており、技術応用した製品として2013 年にバラシクロビル粒状錠500mg「モチダ」を、2014 年にレボフロキサシン粒状錠250mg「モチダ」、同500mg「モチダ」をそれぞれ上市しています。
 本講演では、アセトアミノフェンをモデル薬物とした事例を用いて、GEMTAB® の製剤化技術とその機能性評価の紹介、GEMTAB® 技術の応用例、現在持田製薬が販売している付加価値型製剤およびその製剤技術について講演していただきました。
長瀬瑞穂 (たんぽぽ薬局株式会社 薬局事業本部 在宅運営課 部長)
『在宅業務における患者視点の業務での実例と課題』

真の薬物治療にはつなげるためには、施設側の希望で入所者全員一律に一包化し、服薬情報も介助者のみに伝えるのではなく、患者自身が使用している薬を正しく理解し、自発的かつ適切に薬を使用する意思を持たすだと考えています。そのため、社員の薬剤師には「患者視点で考え、可能な限り本人に薬を使用する事の意味を理解させて、その上で患者自らが薬を管理する」という『自立管理指導』をするように継続して教育してきました。
今回、その活動内容とそこから生まれる課題、またポリファーマシーの問題にも積極的に関与してきた実情と課題について講義していただきました。

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ランチョンセミナー8

7月16日(月・祝)11:30~12:30

会場
12階 特別会議場
演題
在宅医療のお薬に関するシーンを支援するちょっといいハナシ
演者
座長
倉田なおみ(昭和大学 薬剤部 教授)
講師
岸本真(霧島市立医師会医療センター 薬剤部 副薬剤部長)
共催
協和化学工業株式会社

岸本真(霧島市立医師会医療センター 薬剤部 副薬剤部長)
『在宅医療のお薬に関するシーンを支援するちょっといいハナシ』

地域包括ケアシステムにおける病院から在宅に移行する患者にとって、継続した薬物療法は再入院リスクを減らす重要なポイントになります。在宅においても継続した薬物療法を継続できるように取り組むことは医療スタッフの使命であり、保険薬局薬剤師・病院薬剤師をはじめ地域の医療スタッフ全体で取り組む必要があります。
 在宅医療における薬剤師の仕事とは何か?なんといっても「薬」がかかわるシーンには薬剤師がかかわるべきです。薬剤師の使命の目線から考えると、調剤した薬を患者が飲めなかった場合、薬剤師はその使命を果たせているのであろうか?これらの問題を解決し、薬剤師の使命を遂行する手段の一つに「服薬支援」があげられます。
 本セミナーでは、在宅医療における薬に関する様々なシーンから、その際に用いることのできる服薬支援等について講演していただきました。

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ランチョンセミナー9

7月16日(月・祝)11:30~12:30

会場
12階 会議室1202
演題
老年栄養学への誘い
演者
座長
狭間研至(一般社団法人日本在宅薬学会 理事長)
演者
佐竹昭介(国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 高齢者総合診療科医長/虚弱化予防医学研究室長/栄養管理部長)
共催
アボットジャパン株式会社

佐竹昭介(国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター病院 高齢者総合診療科医長/虚弱化予防医学研究室長/栄養管理部長)
『老年栄養学への誘い』

高齢社会を迎えた先進諸国の高齢者医療は、単なる長寿を目指す医療から、健康長寿を目指す医療へとパラダイムシフトをしてきています。このような変化は、ヒトという高等動物本来の機能維持、すなわち移動機能と高次脳機能の維持をいかに医療の中へ位置づけ対応するか、という課題をもたらしました。加齢に伴う疾患の併存やそれに対する治療は、これらの機能低下に拍車をかける要素を多く含んでいるため、その点に留意した対応を行わないと自立機能を容易に損なうことになります。
 「健康長寿社会の実現」が課題となっている現代、高齢者の栄養に関する問題はより重要性を増しています。しかし、高齢者の栄養には、さまざまな因子が関与するため、多面的に捉え対応する必要があります。本セミナーでは、高齢者の心身機能の変化を踏まえた栄養問題を「老年栄養学」として捉え、留意すべき点について講演していただきました。

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ワークショップ

ワークショップ3

7月16日(月・祝)12:50~14:50

会場
10階 1008
演題
在宅で役に立つ緩和医療領域薬剤師養成講座(基礎編)第2弾
演者
オーガナイザー兼座長
金子健(慶応義塾大学病院 薬剤部/緩和ケアセンター)
池末裕明(神戸市立医療センター中央市民病院 薬剤部 副部長代行)
演者
伊東俊雅(東京女子医科大学東医療センター 薬剤部 部長)
金子健(慶応義塾大学病院 薬剤部/緩和ケアセンター)
ファシリテーター
内田まやこ(大阪薬科大学 臨床薬学教育研究センター)
共催
日本緩和医療薬学会

金子健(慶応義塾大学病院 薬剤部/緩和ケアセンター)
『在宅で役に立つ緩和医療領域薬剤師養成講座(基礎編)第2弾』

「がん対策基本方針」の見直しにより、がんと 診断された時から適切な緩和ケアを行うことが明確化されました。
がん患者とその家族が可能な限り質の高い生活を送れるよう、緩和ケアが、診断、治療、在宅医療など様々な場面で切れ目なく実施される必要があり、在宅緩和ケアを含めた在宅医療・介護を提供していくための体制の充実を図ることが明記されています。 このことから、在宅緩和ケアのニーズは一段と高まりを見せています。本ワークショップでは、座学による知識習得だけではなく、参加者と一緒に症例検討を行いながら実践的な知識を学べる場としました。

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