学術大会2日目の様子

学術大会2日目となる本日はモーニングセミナーの開催がありました。
早朝より多くの皆様にご参加いただき、皆様の関心の深さを感じる印象的な講演となりました。
シンポジウム・共催・スポンサードセミナー、著名な先生方に大きな力をいただく講演となりました。

プログラム内容

理事長講演

7月20日(祝・月)09:30~11:00

会場
国際会議室
演題
薬局3.0から薬剤師3.0、そして、薬局マネジメント3.0へ
演者
司会:井手口直子(帝京平成大学 薬学部 教授)
演者:狭間研至(一般社団法人 日本在宅薬学会 理事長)

薬剤師が、医師の処方に準じて、正確・迅速に調剤し、わかりやすい服薬指導とともに医薬品を投与 するという枠組みではなく、自らが調剤した医薬品が、患者に適切な効果をもたらし、予期される副 作用を回避できているかを薬学的にチェックし、それらのアセスメントを医師に伝え、次回処方に活 かすことができないかと考え、種々の活動を行ってきた。 医療のPDCA に薬学が入れば、多剤併用や薬害を回避することが可能になり、医薬分業の真の目的 が達成されるはずであり、そのことは、自然と薬局や薬剤師のあり方を、新しいモノに変えていくは ずだと考え、それらを「3.0」と名付けて、もう9 年が過ぎようとしている。薬局や薬剤師が第3 世 代に変わるという考え方は、20 16 年の調剤報酬改定を前に、「かかりつけ薬局」や「健康情報拠点薬局」 といった言葉が聞かれるようになり、にわかに現実味を帯びてきたし、薬学教育6 年制の成果として、 新しい薬剤師のあり方に瞠目する機会も増えてきたことで、にわかに具現化しつつある。これは、五 里霧中のなか、四苦八苦しながら、孤軍奮闘しはじめたころを考えれば夢のようではある。しかし、 これを実際にやるとなると薬局の運営も大きく変わらなければいけないというのが薬局経営者として の実感である。 薬局や薬剤師は変わらなくてはならないことは知っている。しかし、薬局経営のあり方からどうすれ ば良いのかを悩んでいる薬剤師に、この数年の取り組みを踏まえた私の本心をお伝えしたい、 と講演いただきました。

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三輪先生特別勉強会

7月20日(祝・月)11:30~12:30

会場
303会議室
演題
〜今後の薬剤師発展の鍵を握る〜
【薬剤師に《固有》かつ《適法》な臨床行為】
演者
司会:岸雄一(上尾中央医科グループ 医療法人社団協友会 前橋中央眼科 薬剤部)
講師:三輪亮寿(三輪亮寿法律事務所 所長)

今後の薬剤師発展の鍵を握るのは臨床行為。それには昨年の薬剤師法改正の徹底的理解が必要(平成26年6月12日施行)、そして、違法問題や消極性を一掃し、果敢に薬剤師の新業務に邁進することが重要です。 薬剤師の臨床行為(フィジカルアセスメント)展開の3つの法的留意点とは、 1.薬剤師の臨床行為(フィジカルアセスメント)は、薬剤師に「固有」かつ「適法」でなければならない、 2. 薬剤師の臨床行為(フィジカルアセスメント)は、処方せん薬とOTC薬にまたがる全貌を把握の要あり、 3.特にセルフメディケーションの分野では、法的拠り所が欲しい、と留意点をいただき、 また、「薬剤師法25条の2」改正の真の意味を解明する三つの鍵とは?と問題の投げかけ・ 講演をいただきました。

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シンポジウム

シンポジウム5

7月20日(祝・月)09:00~11:00

会場
コンベンションホール
演題
住み慣れた処ですごしたい〜小児、難病患者の在宅医療を支える薬剤師〜
演者
オーガナイザー:小黒佳代子(株式会社ファーマ・プラス 取締役)
座長:大会会長平井みどり(神戸大学医学部附属病院 薬剤部長 教授)
シンポジスト:小黒佳代子(株式会社ファーマ・プラス 取締役)
井上龍介(株式会社タイコー堂薬局本店 専務取締役)
須崎宏子(有限会社ハートフルケア ミヤケ薬局)
福地昌之(有限会社フクチ薬局 代表取締役)

小黒佳代子(株式会社ファーマ・プラス 取締役)
私が薬剤師として本格的に在宅に訪問を始めたのは約5 年前で、その頃から継続して訪問している 患者の中にK さんがいる。K さんは私と同世代の水頭症の患者で、訪問当初は群馬県内の公立病院 で水頭症に関する治療を定期的に受けながら、地域のクリニックが病診連携として日常の生活を見守 るために往診をしていたが、現在は症状が安定しており、けいれん発作の時以外はクリニックが中心 となって治療を行っている。 K さんは他者との関わりを拒む傾向にあり、他の薬剤師を受け入れられず、いつも私一人で訪問し ている。往診医も訪問看護も変わらずに、なんとか安心した生活を維持しているが、K さんの母が高 齢となり、年々認知症と思われる症状も出現してきていて、いつまでこの生活が継続できるかが課題 である。K さんに関わる医療従事者の一人として、最後までK さんとご家族に寄り添っていきたい と思う、と、 水頭症患者への訪問を通じて見えてきたことについて講演いただきました。
井上龍介(株式会社タイコー堂薬局本店 専務取締役)
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)は、重篤な筋肉の萎縮と筋力 低下をきたす神経変性疾患であり、人工呼吸器の装着による延命処置を除くと、発症後3 年から5 年 で患者の半数が呼吸筋麻痺により死亡します。日本国内では1974 年に特定疾患の指定難病に認定さ れ、患者数は約9,200 人(平成25 年度特定疾患医療受給者数)と言われており、未だ有効な治療法 が確立されていません。現在、厚生労働省が提唱している地域包括ケアシステムの構築に向け薬局の 在宅医療への参画が進む中、薬剤師がALS 患者の在宅療養に関わる機会も増えました。 弊社では、ALS 患者の在宅療養に関わった約10 年の経験を生かし、患者本人やご家族、多 職種の関係者などと議論を重ね、薬剤師として問題点の改善などを実施しています。また、ALS 患 者の在宅療養において最も大切にしていることは、薬剤師倫理規定第1 条の言葉である、「個人の尊 厳の保持と生命の尊重」です。患者本人や取り巻く環境を理解し、特に患者本人がどのように現状を 受け止め、どのように向き合っているのかを把握することが、個人の尊厳を保持し、在宅療養に関わ る薬剤師の役割として極めて重要である と講演いただきました。
須崎宏子(有限会社ハートフルケア ミヤケ薬局)
近年、医療が在宅中心に転換する中で、医療密度の高いケアを必要とするこどもが家庭で生活する ことが可能になってきた。しかし、介護保険制度が確立した高齢者と異なり、小児在宅医療では、多 くの社会的支援を家族が自らの力で獲得せねばならず、こどもを受け入れる支援体制は未だ十分とは 言えない。小児在宅は家族の24 時間の献身的な介護により成り立っているが、多くの家族は疲弊し 社会生活を家族全体が健やかに営むことは非常に難しい。高密度医療ケアが必要なこどもの在宅医療 を望んだ場合、医療者には退院がひとつの目標となりがちだが、家族とって退院とは在宅医療の始ま りに過ぎない。小児在宅医療の支援は退院時から在宅への移行期、そして継続期に至るあらゆる時期 において、医療者のみならず多くの支援者の連携は不可欠である。更に、こどもの成長や、家族の生 活の変化に伴って必要な支援の形は変化する。こどもはもちろん、親やきょうだいなど家族がどんな 生活を希望し、どう願っているのか、それらに沿った医療や支援を家族と一緒に考えるチームを維持 し続けることが、こどもと家族の基本的な権利を保障するために大切である と講演いただきました。
福地昌之(有限会社フクチ薬局 代表取締役)
運動神経が選択的に障害され、感覚神経や自律神経などはほとんど障害されない進行性の神経変性疾 患の代表的な疾患に筋萎縮性側索硬化症(ALS)があります。難病の一つに指定されており、現在日 本に約8,300 人前後の患者さんがいると考えられております。私の薬局でも昨年6 名のALS の患者 さんの在宅支援を行ってまいりました。特に特筆した支援をしているわけではありませんが、2 つの 事例をもとに、難病患者さんの在宅医療に関して考えている事をお話ししたいと思っています、と 講演いただきました。

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シンポジウム6

7月20日(祝・月)13:00~15:00

会場
コンベンションホール
演題
在宅実践薬剤師への第一歩〜あの人はどうやって始めたのか?〜
演者
オーガナイザー兼座長:狭間研至(一般社団法人 日本在宅薬学会 理事長)
シンポジスト:奈良健(株式会社サン薬局(横浜)在宅薬物治療支援部 部長)
鏑城正則(株式会社アポロン アポロン薬局 代表取締役)
田崎恵玲奈(さかい薬局グループ 統括本部長)
有輪泉(有限会社ファーマティカ たけの薬局府中店 管理薬剤師)

奈良健(株式会社サン薬局(横浜)在宅薬物治療支援部 部長)
現在すでに急速に進行する高齢化現象は、社会においてそれを支える様々なシステムの変革を必要と している。医療分野においてもそれは顕著であり、患者さんが今まで病棟において日々の療養または 最期の時を過ごしていた体制を、いかに地域で行うかが大きな問題になっている。目指すべきは単に 「病棟で行われていたことを地域で再現する」ということではなく、「患者さんの大切な時間を十分に 活かしつつ、在宅で尊厳ある療養生活を送ることが出来るように努める」ということが、すべての医 療スタッフが挑戦すべき共通のミッションだと考える。 。最近、 話題になる「薬剤師が採取するバイタルサイン」の主目的は薬剤の効果副作用を判定するための材料 であり、「線」の業務を行うための手法の1 つに他ならない。自分が患者さんにお渡しした薬剤の効 果を確認するために、薬剤師が血圧や体温だけならず、患者さんの息遣いを「自ら採りにいく」のは ごく自然の事である。この理念は、決して在宅を舞台にしたものだけではなく、カウンターにおいて の外来業務においても活かされるものである。この結果として、患者さん本人やその家族の心に真に 寄り添うことができ、薬剤師が市民からの「医療人に求めるニーズ」に応えることが出来ると考える、 と講演いただきました。
鏑城正則(株式会社アポロン アポロン薬局 代表取締役)
アポロン薬局では、個人在宅約140 名及び施設訪問を実施して無菌調剤室を設置している。カフ ティポンプレンタル事業では、ポンプを21 台保有しており東京都多摩地区の薬局ではトップである。 日本在宅薬学会では、狭間研至理事長の講演、バイタルサイン講習会等から得られた知識、技能等 について在宅訪問の実務で狭間研至理事長に出会う前と後での変化について紹介する。 2014 年9 月から開催された漢方薬認定講師育成セミナーに参加して得られた知識により在宅訪問の 実務で参加前と後での変化について紹介する。  また、当薬局にて在宅訪問を始めたばかりの時の事も振り返り紹介をする。在宅訪問をこれから始 める方には、自動車の運転免許証に例えてどう取り組んでいくかについて紹介する。  日本在宅薬学会の各種事業が、在宅訪問をこれから始める方を含めて在宅訪問をする薬剤師にとっ ていかに大切か を講演いただきました。
田崎恵玲奈(さかい薬局グループ 統括本部長)
お薬をお渡しした後に、「薬がない、もらっていない」と電話がかかってくる患者さん。いつもご家 族が代理で薬を受け取られる患者さん。保険薬局の建物の中からだけの支援では、薬剤師として、ど こまで、何ができるのか?日々暗中模索する中でバイタルサイン講習会に出会いました。お薬の飲み 残しがないか?きちんと管理できているか?気になる副作用は無かったか?聞き取りに頼った評価だ けでなく、バイタルサインの測定など「今」の客観的指標を併せて薬学的にフィジカルアセスメント する事で処方の個別最適化が可能になると知り、目の前に広がる世界が一変しました。 時々入院、ほぼ在宅となる時代。これまでの医療情報に基づいた評価のみならず、生活空間でのバイ タルサイン、生活様式、食事の内容など暮らしのご様子も個別最適化のための重要なツールとなりま す。地域包括ケアの枠組みの中で多職種がそれぞれの専門性を活かし協働する際に、処方薬の最適化 が行われればケアプランは大きく変わると実感しています。当日は在宅初めの一歩となった患者さん から、これまでにつながった数症例を共有させて頂き、5 万7 千軒といわれる保険薬局のチカラで何 が始められるのか?を皆様と一緒に考えたいと思います、 と講演いただきました。
有輪泉(有限会社ファーマティカ たけの薬局府中店 管理薬剤師)
団塊の世代が後期高齢者にはいる2025 年に向けて、その地域の医療福祉資源を有効活用し、ネッ トワークで結び、地域包括ケアを実施することがわが国では急務となっている。地域を病院ととらえ 自宅が病室、道路が廊下という在宅医療ケアの在り方など、様々なモデルケースが示されている。 政府は今年5 月に患者の服薬状況を一元管理する「かかりつけ薬局」制度を導入する方針を固めた。 背景には複数の持病を抱える高齢者の多剤併用、それによる副作用が問題となっていることがあげら れる。薬剤師が飲む薬の情報を一元的に管理したり、在宅訪問して服薬指導や効果・副作用の確認を して医師に患者の状態を報告することにより、薬物治療の質の向上や医療費の適正化も期待されてい る。  在宅業務に関する知識や経験がほとんどない状態から、20 13 年より在宅訪問を始めた薬局薬剤師 の「ゼロからイチへ」の歩みをご紹介し、その中で経験した失敗や苦悩、そして喜びをお伝えするこ とにより、一歩踏み出すためのヒントとしていただければと思う、 と講演いただきました。

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シンポジウム7

7月20日(祝・月)13:00~15:00

会場
国際会議室
演題
緩和医療薬学と在宅医療~緩和医療に必要な薬薬連携とスキル~
演者
オーガナイザー兼座長:
伊東俊雅(東京女子医科大学東医療センター 薬剤部 薬剤副師長)
兼村俊範(公益財団法人 がん研究会有明病院 緩和治療科)
シンポジスト:金子健(慶應義塾大学病院 薬剤部 緩和ケアセンター 専任薬剤師)
国分秀也(北里大学病院 薬剤部 課長補佐)
塩川満(社会福祉法人 聖隷福祉事業団 総合病院 聖隷浜松病院 薬剤部 薬剤部長)
前田桂吾(株式会社フロンティアファーマシー ファーマシー事業部 部長)
吉藤健太朗(株式会社オリィ研究所 代表取締役 所長)
仲佐昭彦(株式会社ディヴインターナショナル 開発担当部長)


金子健(慶應義塾大学病院 薬剤部 緩和ケアセンター 専任薬剤師)
がん患者が増加している中、200 7 年4 月に施行された「がん対策基本法」では、痛み などのつらい症状の緩和を目的とした治療を、早期からがんの治療と並行して行うことが明記され た。さらに、「がん対策基本方針」の見直しにより、がんと診断された時から適切な緩和ケアを行う ことが明確化された(第2 期がん対策推進基本計画における重点課題(平成24 年6 月閣議決定))。 これには、がん患者とその家族が可能な限り質の高い生活を送れるよう、緩和ケアが、がんと診断さ れた時から提供されるとともに、診断、治療、在宅医療など様々な場面で切れ目なく実施される必要 がある。また、がん患者が住み慣れた家庭や地域での療養や生活を選択できるよう、在宅緩和ケアを 含めた在宅医療・介護を提供していくための体制の充実を図る(一部抜粋)と明記されている。この ような状況の中で在宅緩和ケアのニーズは一段と高まり、その中で「薬のスペシャリスト」である薬 局薬剤師が在宅緩和ケアチームの一員として関わるのは至極当然である。  薬局薬剤師は、在宅医、訪問看護師などの他の在宅緩和チームと円滑に連携し、患者やその家族が 安心・安全に薬物療法が受けられるような処方提案などが求められている。また、処方提案を行う際 には、患者の病態だけでなく患者の生活環境や患者、その家族の意向なども踏まえなければならない。 このように、薬の専門家としてだけでなく患者に寄り添う姿勢も必要である、 と講演いただきました。
国分秀也(北里大学病院 薬剤部 課長補佐)
近年、本邦においても緩和医療に使用される薬剤が増えてきた。1989 年にモルヒネ徐放製剤が上 市されて以来現在、フェンタニルパッチ、オキシコドン徐放錠、フェンタニル速放製剤、メサドン錠、 タペンタドール徐放錠など多くの製剤が使用できるようになった。しかし、これらの製剤を適正に使 用するためには、多くの知識が必要である。フェンタニルパッチでは、経皮吸収製剤であるとこから、 吸収や痒みの問題が発生する。吸収量の違いにより呼吸抑制を起こしたり、逆に吸収低下により鎮痛 効果が得られないということも経験する。また、メサドン錠では、他のオピオイドではほとんどない QT 延長の副作用発現が多く、メサドンの薬物動態やリスク因子を考えて使用していかなければなら ない薬剤である。それぞれのオピオイド製剤の薬理学的特徴および薬物動態的 特徴を紹介し、適正に使用するための方法について くわしく講演いただきました。
塩川満(社会福祉法人 聖隷福祉事業団 総合病院 聖隷浜松病院 薬剤部 薬剤部長)
浜松地区では、20 11 年に病院薬剤師、保険薬局薬剤師が情報共有をするために、浜松地区の病院8 施設と浜松薬剤師会が中心となり「浜松薬剤師地域連携研究会」を発足した。研究会ではお薬手帳を 情報共有するツールとして、化学療法のお薬手帳運用を試験的に浜松病院で開始したが、浜松地区で 共有するまでには至らなかった。現在は情報媒体である、お薬手帳の「フォーマットの統一化」に向 けた活動を行なっているのが現状である。 聖隷浜松病院独自としては、化学療法地域連携シートを作成し、近隣の薬局薬剤師と連絡会・勉強 会を開催し連携強化を行なっている。また、浜松市内の地域がん診療連携拠点病院の緩和ケアチーム が中心となり、浜松市薬剤師会と連携し「外来での麻薬導入時の患者教育に関する地域連携支援パス」 の試験運用も開始している。 このように浜松地区の実際を紹介したが、その中で見えてきたことは、各医療者が情報共有内容を 統一することは、患者さんが安心して薬を継続的に使用することに繋がることである。つまり薬剤師 だけの連携ではなく地域の医療従事者が連携し、それぞれの専門性を十分に発揮し協働することが必 要とされている。  その専門性が何であるか、どのような活動が必要であるか、と本シンポジウムで議論 と講演いただきました。
前田桂吾(株式会社フロンティアファーマシー ファーマシー事業部 部長)
超高齢化が猛烈なスピードで進む我が国にあって、医療費の抑制や、多死に対応するため地域での 看取りのシステムを構築することは非常に重要であり、その一つの柱として在宅医療が推進されてい る。 今後ますますがん末期の患者が在宅移行することが予測される中で、地域で適切な医療用麻薬が入 手できないため、患者が在宅移行を希望しているのに退院させられない、患者を痛みで苦しませる、 といったような悲劇を起こさないためには、このままの現状を放置することはできないと考えてい る。在宅緩和ケアに取り組むために障害となる薬局の問題をあぶりだしながら、在宅緩和ケアを、病 院も含めた地域の薬剤師の連携で支えられる方策を考えてみたい、 と講演いただきました。
吉藤健太朗(株式会社オリィ研究所 代表取締役 所長)
現在、緩和医療への試みには様々なロボットが導入されている。ぬいぐるみ型であったり、人型で あったり、しかしなかなか人と人とのコミュニケーションに着目したロボットはない。私が開発した このOriHime は、人と人とのコミュニケーションを助けることで孤独を癒やすことを目的としたロ ボットだ。首が動き、腕が動く。操作している人は、ロボットのカメラとマイクを通じて周囲を自由 に見回し、音を聞き、スピーカーを通じて発言をすることができる。まるでOriHime が自分のもう ひとつの体、分身であるかのように、擬似的外出をすることができる。 ビデオチャットで同じことが出来る、と思う人もいる。そ れでも、画面のついた四角い箱と、人型のロボットでは「存在感」が違う。 首が動き、腕が動けば、 人間の想像力はそこに別の人間を見出すことができる。それに、医療という特殊な場で、チューブに 繋がれていたり、やせ細ってしまったりしている人たちが、進んで顔を見られたいと思うだろうか。 OriHime の顔にモニターはない。それでも人間の想像力は、そこから大切な誰かの声がすれば、元気 だった頃の記憶の中のその人を思い出して、OriHime の能面のような顔にその人の顔を投影する。そ うやって、今社会に参加出来ていない人々が、このロボットを通じて、存在ごと社会に参加できたら。 きっとこの社会に、孤独という問題はなくなるだろう、 と講演いただきました。
仲佐昭彦(株式会社ディヴインターナショナル 開発担当部長)
弊社の大きな特徴は、上田腎臓クリニック(医 療施設)、塚田メディカル・リサーチ(開発製造工場)、ディヴインターナショナル(販売会社)、が 三位一体で運営されていること。その為、私は、現場のニーズを医療スタッフに直接聞き、そして、 現場のニーズを工場で試作し、すぐに現場での評価を受ける。試作と現場評価を繰り返し、洗練され た製品へと開発を進めている。 弊社が、中小企業ながらも今日まで社会貢献し、存続出 来たことには、「モノづくりの原点」の影響が大きい。それは、①同じ手術はするな(弊社社長の師 の言葉)。② 医者が決められたことをやるのは当たり前。それ以上の良い方法を考える。②ニーズは 常に現場にある。この3 つの考え方が、モノづくりを支えてきた秘訣であると考えている。  これからも現場の医療スタッフや患者のニーズを捉え、患者目線のモノづくりを通して、日本の医 療現場ニーズをモノづくりへ繋げ、フロムジャパンとして、世界の医療現場へ発信していきたいと考 えている、 と講演いただきました。

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シンポジウム8

7月20日(祝・月)13:00~15:00

会場
303会議室
演題
薬学生が語る在宅療養支援との関わり方
演者
オーガナイザー兼座長:名倉弘哲(岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 救急薬学分野 教授)
シンポジスト:
名倉弘哲(岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 救急薬学分野 教授)
古田精一(北海道薬科大学 教授)
多田遼太郎(岡山大学薬学部)
逸見孝広(北海道薬科大学)
山口竜太(神戸学院大学薬学部)

名倉弘哲(岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 救急薬学分野 教授)
薬学6 年制教育に移行後、薬学部での教育においては学生の多様な進路を考慮しつつ、すべての学 生にとって必須な内容で、基礎薬学と創薬科学、衛生薬学、医療薬学の適正なバランスを担保した教 育内容をコアカリキュラムとして位置づけていく必要がある。コアカリキュラムの内容を実際に教育 するにあたっては、大学の個性や特色に応じ、指導方法、単位数(授業時間数)に多様性の生じるこ とが想定されていた。また、コアカリキュラム以外の部分については、各大学が地域の特性や医療ニー ズに即した発展的な内容を取り入れるなど、個性的なカリキュラムを構築することが求められてい る。 6 年間の教育のなかでは、特に5・6 年生の高学年において学生が主体的に現場を体験しながら学習 できるアドバンスト教育プログラムを大学側としても構築しており、特色ある 教育フィールドで学んだ学生シンポジストに大学での体験談を紹介 ・講演いただきました。
古田精一(北海道薬科大学 教授)
北海道薬科大学では、大学の教育理念として 「ファーマシューティカル・ケアの実践を通じて地域社会ならびに国民の健康と福祉の向上に寄与す る薬剤師の養成を図る」を、カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成方針)の1 つとして「多職種 と連携し、地域医療に貢献する薬剤師を育成するため、地域での体験型学習に取り組む」を掲げ、独 自の科目を実施している。具体的には4 年次必修科目の地域医療学、3,4 年次対象の自由科目セミ ナー、4 年制卒業の現役薬剤師を対象とした在宅医療研究会などの内容や特徴などを紹介いただき、超高齢 社会における薬学教育の在り方や薬剤師のこれからについて提言 ・講演いただきました。
多田遼太郎(岡山大学薬学部)
私が行っ ている高齢者認知症専門医との共同で行っている卒業論文研究について紹介する。ここでは高齢者 の方の多くが睡眠導入薬を服用しており、不眠に対して睡眠薬の依存が大きいことに着目し、高齢患 者が内服中の睡眠薬の効果とその認識について以下の内容で述べる。  本研究は、高齢者の睡眠薬服薬における問題点を見出し、服薬指導によって患者のコンプライアン スやQOL を改善するために薬局薬剤師がかかりつけ患者さんに情報提供できる方法を確立すること を目的とした。睡眠導入薬が処方されている高齢者を対象に服薬指導の際、指導薬剤師監督下にてイ ンタビュー形式で聞き取り調査を実施した。調査内容は、睡眠時間、服用期間、服用時間、服用環境、 効果発現時間、有害事象発現などに関する主観的評価結果とした。最大の問題点として、患者自身の 希望睡眠時間と実際の睡眠時間に相違が認められたことであった。服薬してから眠るまでの時間と作 用発現の時間が一致しない患者には、服薬時間に関する服薬指導を徹底すれば改善されると考えた。 本調査研究結果により、睡眠導入薬の服薬指導の際は重点的に注意すべき指導項目を抽出し、処方薬 や服用量の変更を提案できることが可能となり、患者さんの睡眠の質を改善すること目指すことが可 能であると考えられる、 と講演いただきました。
逸見孝広(北海道薬科大学)
私は看護師として従事する薬学生である。看護師経験から持参薬と処方の調整や薬の説明なども行 い、薬剤管理の重要性は認識している。薬を使用し、生活していくのは患者自身であり、薬剤師によ る在宅支援はまさにこの部分へのアプローチが大きい。学生時代から在宅療養支援に関わることは患 者さんを知る機会となるだけでなく、薬剤師の活動領域として在宅医療が重要であることを知る機会 でもある。  北海道はおかれる自然環境や広大な面積、人口偏在、一人当たりの医療費が高額などの問題と医療 の特殊性がある。在宅支援はそれらの問題と直面しつつ、地域住民への個別の介入をしていくことで 解決するための手段ともなりえる。そのため、広い視野をもつ学生教育と人材育成の観点からも在宅 をはじめとした地域医療への関わりを通して学んでいくことが重要である、 と講演いただきました。
山口竜太(神戸学院大学薬学部)
在宅医療はあくまで方法論であり、目指すべきは人々の笑顔そして幸福。在宅医療への関わり方か ら、真に国民のためになる医療を考える。現在の日本の医療において必要不可欠である在宅医療。在 宅医療の推進及び向上に対して、薬剤師だけでなく医師や歯科医師、看護師、理学療法士などの多く の医療従事者が日々奮闘している。医療費による財政圧迫などの問題解決のため、国の「施設から地 域へ」の政策にのっとり、徐々にそして確実に在宅医療は広がりをみせている。しかしながら、未だ 医療費をはじめとする社会保障費は国の財政を困窮させている。さらには財政の問題だけでなく、残 薬や高齢者の孤独死など、医療そのものもが届いていないことも少なくない。財政からみるマクロの 問題、個々の患者からみるミクロの問題。これらの医療における重要課題を解決しなければ、真に国 民のためになる医療を実現できない。日本全国での勉強会に参加、また開催をしてきた自身の経験か ら、これから薬剤師がなしていかなくてはならないこと、そして目指すべき医療について考察 を講演いただきました。

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ランチョンセミナー

ランチョンセミナー5

7月20日(祝・月)11:30~12:30

会場
コンベンションホール
演題
高齢者の疾患・フレイルと薬物療法
演者
座長:狭間研至(一般社団法人 日本在宅薬学会 理事長)
講師:小川純人(東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座 准教授)
共催:アボットジャパン株式会社

超高齢社会を迎えるわが国において、脳血管障害、骨折、虚弱(フレイル)などによる寝たきり高齢 者の数は増加しており、高齢者の自立を促し健康寿命の延伸を目指す点からも、フレイルやサルコペ ニア予防に向けた栄養・運動介入、生活習慣病などの疾患予防、薬物療法などの治療対策が一層重要 になってきている。またその際、高齢者総合機能評価等の実施に加えて服薬コンプライアンス低下や 臓器予備能低下の有無を定期的に確認する事も重要である。最近の知見によれば、生活習慣病は脳梗 塞だけでなくアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症などの病態とも密接に関連している事が明ら かになってきている。 今後、薬剤師を含めた多職種恊働による総合的アプローチにより、高齢者の生活環境、社会的 背景や介護者のQOL などにも配慮した全人的・包括的医療が一層推進されるものと期待される、 と講演いただきました。

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ランチョンセミナー6

7月20日(祝・月)11:30~12:30

会場
国際会議室
演題
地域包括ケアの時代へ ~訪問看護と「暮らしの保健室」の実践から~
演者
座長:大澤光司(株式会社メディカルグリーン 代表取締役社長)
講師:秋山正子(暮らしの保健室 室長)
共催:沢井製薬株式会社

地域包括ケアの推進が、国を挙げて叫ばれている。 そこに何が期待されているのかを訪問看護や、そこから発展した暮らしの保健室の活動を通して一緒 に考えてみたい。これからは在宅ケアの時代。その「在宅」の概念も単なる自宅という考え方ではな く生活する場としての広がりを見せている。地域包括ケアの推進は、高齢者のみならず、すべての行 き辛さを抱えた人々、ひいてはすべての市民にとって適応できる概念。 Aging in place は、いまや living in place であり、住み慣れた地域の中で、安心して暮らし続け られる、そして看取ってもらえる地域ができたならどんなにか素晴らしいものとなるのではないか? 高齢化の進んだ団地の中に開いた「暮らしの保健室」で毎月開く勉強会では、実践事例をもとに垣根 を越えた話し合いがなされる。 予防から看取りまで、職種を超えて繋がっていく事で、人々の生きる意欲を促し、穏やかな過程を経 て人生を終えられるところまで支援したい、 と講演いただきました。

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ランチョンセミナー7

7月20日(祝・月)11:30~12:30

会場
302会議室
演題
外来化学療法(=抗がん剤の在宅医療)における薬局薬剤師の役割
演者
座長:奈良健(株式会社サン薬局(横浜)在宅薬物治療支援部 部長)
演者:遠藤一司(一般社団法人 日本病院薬剤師会 専務理事)
主催:一般社団法人 日本在宅薬学会
共催:一般社団法人 日本臨床腫瘍薬学会

がん患者への薬物治療には大きく抗がん薬を用いるがん化学療法と医療用麻薬などによる疼痛緩和を 目指す緩和ケアに分けられます。しかし、現在は、がんと診断された時からの緩和ケアの推進が叫ば れ、がん化学療法と緩和ケアの切れ目のない実施が望まれています。今後は緩和ケアと同程度に薬局 においても、がん化学療法にしっかりと関わることが望まれています。 現在の抗がん薬治療では、治療法の選択と治療後の副作 用対策がとても重要です。通院で行われるがんの薬物治療では、自宅で発生する副作用対策にどのよ うに関わるかがこれからのがん治療の課題です。病院だけではがん治療は完結しません。治療を行っ たり処方箋を発行したりする病院と処方せんに基づく調剤や服薬指導または訪問などを行う薬局との 連携が治療を継続できるかの鍵となります。がん治療では現在の処方箋1 枚での服薬指導などはとて も困難かもしれません。今回のセミナーでは薬局の薬剤師の化学療法における役割について提言し、 がん患者に安全で安心してがん治療を受けてもらえるようにしたいと願っています、 と講演いただきました。

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ワークショップ

スポンサードワークショップ2(ランチョン)

7月20日(祝・月)09:30~12:30

会場
304会議室
演題
【症例検討してみよう】~漢方相談カルテを読み取って処方提案を~
演者
講師:狭間紀代(一般社団法人 日本在宅薬学会)
共催:ロート製薬株式会社

漢方薬への導入を従来の入り方とは全く違う形でとらえ、 薬局店頭で、在宅業務での出先で、漢方薬を遣いこなせる為の第一歩と考えてのワークショップです。 (1)漢方薬に対して難し過ぎる考え方を止めて、漢方薬をベースにして処方薬を検討する習慣をつけ る。処方薬に漢方薬の処方提案をし処方薬の減薬をお奨めしたい。 (2)店頭で漢方薬を提案する術を身につける、のが目的です。 最初、総論をスライドを使ってお話をし、全体像をとらえていただいた後、漢方相談カルテに書き込 まれた症例を各グループで検討しながら医師の処方薬を頭に入れて症状を考えながら、ベースに漢方 薬を使うことで処方薬の減薬を考えるところまで進めていきたいと 講演いただきました。

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ワークショップ2

7月20日(祝・月)7:50~9:00

会場
304会議室
演題
先の学びにつなげよう!注射薬調製の理論と実際~薬剤師が担う注射薬管理とその意義〜
演者
座長:奈良健(株式会社サン薬局(横浜)在宅薬物治療支援部 部長)
講師:高山和郎(東京大学医学部附属病院 薬剤部)
共催:日科ミクロン株式会社

平成26 年度診療報酬改定では薬局における 無菌調剤室の共同利用による無菌製剤処理加算算定が可能となるとともに、電解質製剤、注射用抗菌 薬および皮下注用人免疫グロブリン製剤が新たに管理可能薬品となり、栄養輸液のみだけでなく、電 解質輸液や抗菌薬まで管理すべき注射薬が拡大している。こうした流れの中で、薬局薬剤師を対象と した注射薬管理をテーマとしたセミナーが開催されてきており、知識・技術の習得は今後ますます重 要となるであろう。  本ワークショップでは、病態と輸液の結びつきや治療における注射薬の位置づけなど、輸液を中心 として注射薬と向き合う『感覚』を落とし込んでいただきたい。さらに、これまでの輸液セミナーで は表にはでてきていないであろう「注射薬調製は感染対策の一環である!」という切り口で調製管理 の考え方と実践を学ぶ機会としていただけたらと思う。70 分という非常に短い時間であり、一つひ とつの知識を掘り下げて理解を深めたり、手技を習得することを目的とするのではなく、今回の学び を今後さらにブラッシュアップして多くの患者の注射薬管理に結びつける足がかりとしていただけた ら幸いである、 と講演いただきました。

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ワークショップ3

7月20日(祝・月)13:00~15:00

会場
302会議室
演題
見る!感じる!実践できる!明日からの認知症の人と家族への対応~変わりたいと思いながら変われない薬剤師からの脱却~
演者
講師:高瀬義昌(医療法人社団 至髙会 たかせクリニック 理事長)
ファシリテーター:久田邦博(エーザイ株式会社)
共催:エーザイ株式会社

 4 人に1 人が75 歳以上、超高齢者社会になる見込みの2025 年には、認知症者は700 万人に上ると 推計される。20 15 年に厚生労働省が策定した新オレンジプランでも、認知症の早期診断・早期対応 のための体制整備として、「薬剤師の認知症対応力の向上」が求められることが明記された。在宅で 求められる薬剤師の役割は高まるばかりであるが、実際にどのようなアクションを起こせばよいのか 思い悩むことや、現場に出てから想像と現実のギャップに考えあぐねることも多い。  今回のワークショップでは、「明日からの認知症の人と家族への対応」をテーマに、具体的なシナ リオを設定し、在宅療養現場を参加者が体感できるような手法を凝らしている。これから起こりうる であろう良くある困難事例を事前に把握し、明日から使える実践的手法を共感いただけるのではない か。 『変わりたい』と思いながら『変われない』薬剤師からの脱却への一助となれば幸甚である、 と講演いただきました。

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ワークショップ4

7月20日(祝・月)13:00~15:00

会場
304会議室
演題
検体測定室へようこそ!
演者
講師:長井彰子(有限会社あやせ薬局 管理薬剤師)
共催:株式会社三和化学研究所

検体測定室が生まれて1 年が大過なく過ぎました。しかし薬剤師法第1 章 第1 条に掲げられてい る「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び 増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする」というところまでその機能を活かし 切れてはいません。大変残念でなりません。そこでこのワークショップでは先ず手技を習得するため に参加者全員にHbA1c の測定を体験していただきます。そのためにテーブル毎に測定器を1 台と説 明者を1 名配置いたします。次に実際に薬局店頭でHbA1c の測定をする時に遭遇するであろういく つかの問題点をグループごとにスモールグループディスカッション(SGD)により話し合っていただ き、対応策を発表していただくことにより、情報を参加者全員で共有したいと思っています。翌日か らの薬局業務にすぐでも活かせる情報が満載です、 と講演いただきました。

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モーニングセミナー

モーニングセミナー1

7月20日(祝・月)07:50~08:50

会場
国際会議室
演題
超高齢社会を迎えての医療介護連携
演者
座長:狭間研至(一般社団法人 日本在宅薬学会 理事長)
講師:赤羽根直樹(厚生労働省 保険局)
共催:第一三共エスファ株式会社

2025 年の日本においては65 歳以上が人口の3 割、75 歳以上が人口の2 割弱を占めることになると 予測されており、来たるべき超高齢社会に向けて医療介護の提供が円滑になされるよう整備を進めて いく必要がある。厚生労働省としても昨年成立した医療介護総合確保推進法等に基づき、医療介護の 提供体制の確保やその連携を促進するため、様々な準備を進めている。  こうした医療介護の提供体制の構築にあたっては、介護が必要になっても住み慣れた地域で自立し た生活を送ることができるよう、住まいを中心に医療、介護、予防、生活支援サービスが包括的かつ 継続的に提供される地域包括ケアシステムの構築が不可欠になる。地域包括ケアシステムは各々の地 域に根ざしたものであることから、その形もそれぞれの地域にふさわしい形があるものと考えている が、その鍵になるのは関係者の信頼関係の醸成、構築であり、これを各地域においてどのように作り 上げていくかが重要と考えている。  こうした地域包括ケアシステムをいかに構築していくかという観点も含めながら、2025 年に向け た医療介護の連携について新しい情報も含めながらお話し・ 講演いただきました。

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モーニングセミナー2

7月20日(祝・月)07:50~08:50

会場
302会議室
演題
2025年に向けて在宅に取り組む薬剤師へのメッセージ
演者
座長:島田光明(株式会社ファーコス 代表取締役社長)
講師:大澤光司(株式会社メディカルグリーン 代表取締役社長)
共催:日本ケミファ株式会社

団塊の世代が後期高齢者となる2025 年に向けて、国は「地域包括ケアシステム」の構築に本腰を入 れています。地域包括ケアシステムを完成させ、超高齢社会を迎えた日本の医療介護を支えるために は、医療スタッフが協働・連携するチームによる在宅医療を推進する事は、非常に重要と考えます。 そんな中で、薬剤師も医療スタッフのチームの一員として、積極的に在宅業務に取り組む事が必須に なってきます。 薬剤師による 在宅業務への取り組み推進を図るには、どうすれば良いのでしょうか。また最近、規制改革会議等で 医薬分業に対する問題が取り上げられ、薬剤師に対するバッシングがニュースになっています。 このような時代背景を踏まえて、これまで薬剤師の歩んできた医薬分業 の歴史を振り返るとともに、地域包括ケアシステムの完成目標である2025 年に向けて、薬剤師が取 り組むべき課題を考えるとともに、今後の薬剤師に必要とされると思われるスキルや考え方について 講演いただきました。

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